【ラグビーW杯】“激戦必至”の準々決勝全4試合の見どころ&勝敗予想 96得点圧勝のオールブラックス、得点王・トライ王擁する開催国フランスに注目 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ラグビーW杯】“激戦必至”の準々決勝全4試合の見どころ&勝敗予想 96得点圧勝のオールブラックス、得点王・トライ王擁する開催国フランスに注目

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【ラグビーW杯】“激戦必至”の準々決勝全4試合の見どころ&勝敗予想 96得点圧勝のオールブラックス、得点王・トライ王擁する開催国フランスに注目
  • 【ラグビーW杯】“激戦必至”の準々決勝全4試合の見どころ&勝敗予想 96得点圧勝のオールブラックス、得点王・トライ王擁する開催国フランスに注目

ラグビーワールドカップ2023フランス大会のプレーオフが現地時間14日に第1試合、第2試合、翌15日に第3試合、第4試合の日程で行われる。どんなスポーツでも一番面白いのは準々決勝。大胆に勝敗予想をしながら展望してみよう。

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■ジャパンはプール戦敗退、ベスト8は狭き門

ジャパンは残念ながら、ベスト8に残ることができなかった。原因はいろいろと考えられるが、選手層の厚さで上位チームと差があったことは確かだ。オールブラックスや南アフリカが先発メンバーをそっくり入れ替えても遜色ないチームを作れるのに対し、ジャパンは18人が4試合すべてに出場した。また、登録された33人のうち、1試合も出場しなかった選手が5人もいた。これではつらい。

振り返ってみれば、2019年の日本大会では、姫野和樹が25歳、松島幸太朗が26歳、福岡堅樹が27歳と全盛期だった。さらにリーチ・マイケル、堀江翔太、田中史朗、田村優、稲垣啓太、山中亮平という経験ある選手が、がっちりとサポート。ものすごいチームだった。逆にいえば、これくらいのメンバーがそろわないとベスト8には進めない。ラグビーW杯のベスト8は狭き門なのだ。

■自信を取り戻したオールブラックスは強い

準々決勝の第1試合はウェールズvs.アルゼンチン。ウェールズは大会前の評価が低かったが、最後のワンプレーまでもつれたフィージー戦を32-26でものにして波に乗った。ライバルのオーストラリアを40-6で圧倒した試合では多彩な攻撃も披露。堅いディフェンスとキック戦法は安定感抜群で、大きく崩れることはなさそうだ。

アルゼンチンはフォワード、バックスともに攻撃力が魅力。アルゼンチンのアタック対ウェールズのディフェンスという図式になりそうだ。ジャパンに勝って気分よく登場するアルゼンチンが準決勝に進出するとみる。

第2試合はアイルランドvs.ニュージーランド、準々決勝屈指の好カードだ。アイルランドは、南アフリカを13-8で破った試合が圧巻だった。ワールドランキング1位の実力を強烈に証明した。ジャミソン・ギブソンパーク(SH)、ジョナサン・セクストン(SO)のハーフ団が味のあるプレーで試合をコントロールする。

一方のニュージーランドは、開幕戦でフランスに13-27で負けはしたが、8万人の大観衆を敵に回した状況を考えれば“想定内”だったはずだ。プレーの精度は試合をするごとに上がり、特に実力のあるイタリアから96点を上げた試合は完璧だった。自信を取り戻したオールブラックスは強い。ニュージーランドが僅差の試合を制すると予想する。個人的には、ダミアン・マッケンジーの活躍を見たい。

■フランスvs.南アフリカ、試合結果は楕円球のみぞ知る

第3試合はイングランドとフィジーの一戦。イングランドは攻守にしぶとさが戻り、プール戦を全勝で勝ち上がった。第3戦からキャプテンのオーウェン・ファレルが戻ったのが大きい。途中出場で存在感を見せたマーカス・スミスが走り回れば面白い。

前評判の高かったフィジーは、プール戦で2勝2敗と期待を裏切る内容だった。ジョージアに17-12と苦戦すると、何とポルトガルには79分に逆転を許しW杯初勝利を献上してしまった。強いときと脆いときの差が大きいのが弱点であり魅力だ。勝負はフィジーの出来次第ということになる。期待を込めてフィジーのベスト4進出を予想したい。

第4試合は、南アフリカvs.フランス。前回優勝チームvs.地元の優勝候補という話題性のある大一番だ。フランスは、ナミビア戦で顔面を骨折したアントワーヌ・デュポンが帰ってくる。この大会はデュポンの大会になる、とまでいわれたスター選手。チームの士気、サポーターのボルテージも最高潮になりそうだ。

南アフリカはプレースキックが唯一の弱点だった。アイルランド戦の敗戦は相次ぐプレースキックの失敗が響いた。しかし、ケガのマルコム・マークスに代わってハンドレ・ポラードがチームに合流、キッカーの心配がなくなった。戦力が整ったとみていいだろう。

勝負の行方は、楕円球の軌跡ひとつで変わりそうだ。予想は極めて難しいが、大観衆の後押しがある分、フランス有利か。なお、プール戦を終わって、トライ王はダミアン・プノー、得点王はトマ・ラモスと、いずれもフランス勢だ。

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著者プロフィール

牧野森太郎●フリーライター

ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」「森の聖人 ソローとミューアの言葉 自分自身を生きるには」(ともに産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。

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