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24日(日本時間25日)に行われたロサンゼルス・エンゼルスとオークランド・アスレティックスの一戦。この試合に先発登板したエンゼルスの左腕ホセ・スアレスは3回までに5本塁打を浴びて7失点。10-11で敗れたチームにおいて間違いなく戦犯の1人だが、4、5回は無失点で切り抜けた。大炎上から立ち直った陰に、大谷翔平の洞察力があったという。米メディアが伝えている。
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■コーチにジェスチャーを交えて伝える
スアレスは初回から3イニング連続で被弾。3回までに5本塁打を浴びて7失点と大炎上した。ただ、4、5回は無失点に抑えた。
米老舗スポーツ誌『スポーツ・イラストレイテッド』は、スアレスが立ち直った背景を紹介。「大谷翔平が投球せずにエンゼルスの投手陣を支えた方法」と題して、記事を公開した。
同誌が参考にしたベンチ映像によると、大谷は水原一平通訳とタブレットをのぞきこみながら何やら会話。そして、大谷は輪に加わったコーチに対して、足をあげるジェスチャーを見せ、水原通訳はセット時のグラブの位置を伝えていた。
記事によると、やがて大谷と水原通訳のそばからから離れたコーチは、次にフィル・ネビン監督と言葉を交わしたという。同監督はその後、3回表の投球を終えてベンチに戻ってきたスアレスを引き留め、熱のこもったアドバイスを贈っていた。
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ロサンゼルス・エンゼルス 大谷翔平 (C) Getty Images
■グローブの位置を修正して立ち直る
さらにネビン監督は、自らのシャドーピッチングをマイク・トラウトにも見せており、中堅から見たスアレスの印象を聞いたと推察できるシーンもあった。4回以降のスアレスは、試合序盤よりもグローブをベルトに近い位置にセットし、最後の2イニングを無失点に抑えた。
スアレスは試合後、「癖が見抜かれていると3回終了後に言われた」と話し、試合中に修正したことを明かした。序盤に打ち込まれた原因は、投球フォームの癖から球種が見破られた結果のようだが、大谷はベンチでこれにいち早く気づき、首脳陣に助言した可能性が高い。
記事は「大谷はこの日、DHでの出場だったが、ラインナップのどの位置にいても試合のあらゆる局面に影響を与えることができることを証明した」と締めくくった。プレーだけでなく、大谷は“ベンチワーク”でもチームに貢献しているようだ。
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文●SPREAD編集部