【Bリーグ】群馬クレインサンダーズ新本拠地オープンハウスアリーナ太田の実力は日本のバスケを変えるか 前編 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【Bリーグ】群馬クレインサンダーズ新本拠地オープンハウスアリーナ太田の実力は日本のバスケを変えるか 前編

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【Bリーグ】群馬クレインサンダーズ新本拠地オープンハウスアリーナ太田の実力は日本のバスケを変えるか 前編
  • 【Bリーグ】群馬クレインサンダーズ新本拠地オープンハウスアリーナ太田の実力は日本のバスケを変えるか 前編

OPEN HOUSE ARENA OTAオープンハウスアリーナ太田)」(オプアリ)が15日、ついにオープンした。

◆群馬クレインサンダーズ、新アリーナ名称発表記者会見で「スワローズがよかった」と太田市長爆弾発言も「今はバスケのとりこ」

■群馬対栃木の北関東ダービー

記念すべき最初の試合は、宇都宮ブレックスとの一戦。群馬クレインサンダーズがこけら落としを勝利で飾った。

群馬の阿久沢毅社長は「オープンハウスアリーナ太田をバスケットボールの聖地に」と、期待感を語った。

 オープン当日の試合前には、メディア向けの内覧会は行われた。新アリーナの目玉の一つは、日本最大級の可動式センタービジョン。合わせて14画のビジョンが組み合わさり、国内アリーナ最大の総面積6,100インチの大きさを誇る。それぞれのビジョンが独立して稼働させられることも特徴で、これは日本初。

記者団の取材に応える群馬クレインサンダーズの阿久沢毅社長 撮影:SPREAD編集部

どの席からもビジョンを見られること、迫力ある映像による演出効果も素晴らしい。しかしビジョンによる効果は選手にもある。試合後、並里成はビジョンについて、「すごく迫力がある。内側にもビジョンがあり、試合中もタイムなどが確認できていいなと思った」と振り返った。

ビジョンだけでなく音響にも力点を置いている。世界最高峰と言われるフランスのエルアコースティック社のサウンドシステムを国内のバスケットボール・アリーナでは初めて導入した。

天井には50機のスピーカーと24機のサブウーハーが設置されている。どの席にいても臨場感溢れるサウンドを体感できることが魅力、日本トップクラスの音響設備を要したアリーナが誕生した。

また、客席は暗く、暗闇の中でコートが浮かび上がるような劇場型のライティングが施されていることも特徴的であった。バスケの試合が開催される時のライティングと、そのほかのスポーツや興行によってライティングの変更が可能。84台もの照明が設置したことで実現したという。

■「劇場型演出」とチェアマンも評価

Bリーグの島田慎二チェアマンは試合後「体育館の中で照明で見せる映え方とは異なる。ライティングや雰囲気を見て、感動した。劇場型は、あまり他にない。周囲を暗くしてコートだけを明るくするライティングは、1万人規模のアリーナでは特に難しい。私もかつて挑戦して失敗した。ここは、感情移入しやすい空間なので、特にみなさんには注目してもらいたい。太田市に熱狂空間が生まれた」と評価、手応えを感じた様子だった。

Bリーグ島田慎二チェアマンもかけつけ、新アリーナを絶賛 撮影:SPREAD編集部

収容人数は5,000人。沖縄アリーナは最大収容人数が10,000人(バスケットボールは8,000人)。3月に新アリーナ構想を発表し2028年の完成を目指す川崎ブレイブサンダースの新アリーナも、およそ10,000人と発表された。それらと比較すると収容人数はたしかに少ない。しかし太田市の人口はおよそ22万人。群馬クレインサンダーズの阿久沢毅社長は「いわゆる地方都市であるため箱が大きすぎても大きな負担になる。そういう意味では適切なサイズかなと思っている」と強調した。

スモールアリーナであるがゆえの利点として、コートの近さは格別。コートと座席の距離はレギュレーション上、最大まで近づけた2メートル、目の前で繰り広げられる熱戦は迫力満点だ。コート上には広告パネルが置かれていないこともあり、コート周りが非常にすっきりしていて、より近く感じられた。

 もちろん、2階席や3階に位置するVIPエリアや貴賓室からもコートが間近に見える。どの席からも見やすい配慮が施されていて、NBAと同様にゴールの支柱が細いことでゴールエンドの席に座るファンからの死角が極力狭められる工夫がなされている。

◆【後編】群馬クレインサンダーズ新本拠地オープンハウスアリーナ太田の実力は日本のバスケを変えるか 

◆昨季ファイナルの悔しさを返す 並里成が群馬クレインサンダーズで目指す頂点

◆五十嵐圭、群馬クレインサンダーズ電撃移籍の真相を語る Bリーグ優勝の夢を叶えるため

■著者プロフィール

木村英里(きむら・えり)●フリーアナウンサー、バスケットボール専門のWEBマガジン『balltrip MAGAZINE』副編集長

テレビ静岡・WOWOWを経てフリーアナウンサーに。現在は、ラジオDJ、司会、ナレーション、ライターとしても活動中。WOWOWアナウンサー時代、2014年には錦織圭選手全米オープン準優勝を現地から生中継。他NBA、リーガエスパニョーラ、EURO2012、全英オープンテニス、全米オープンテニスなどを担当。

《SPREAD》
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