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MLB主要各賞の発表が続いており、現地時間15日(日本時間16日)には最優秀監督賞が発表された。ア・リーグはクリーブランド・ガーディアンスのテリー・フランコナ監督、ナ・リーグはニューヨーク・メッツのバック・ショーウォルター監督が受賞した。16日(同17日)にはサイ・ヤング賞、17日(同18日)にはMVPが決まる。
そのMVPを大谷翔平と争うアーロン・ジャッジは15日(同16日)、ニューヨーク・ヤンキースからのクオリファイング・オファー(QO)を正式に拒否。受賞の行方とともにフリーエージェント(FA)市場における動向も注目の的となっている。
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■両リーグの最優秀監督賞が決定
ア・リーグの最優秀監督に輝いたフランコナ監督は13、16年に続く3度目の受賞。今季はメジャー全体で27番目となる低予算(総年俸が約6800万ドル)チームを率いて、見事に地区優勝に輝いた。特にスティーブン・クワンやアンドレス・ヒメネスら若手を起用した采配は高い評価を得ていた。なお、今季のワールドシリーズを制したダスティ・ベーカー監督(ヒューストン・アストロズ)はア・リーグ4位に終わり、惜しくも受賞を逃した。
一方、ナ・リーグの最優秀監督に選ばれたショーウォルター監督は、94年にヤンキース、04年にテキサス・レンジャーズ、14年にボルチモア・オリオールズでも受賞しており、今回で8年ぶり4度目となった。
これで新人王、最優秀監督の発表が終わり、主要賞で残すはサイ・ヤング賞とMVPとなった。大谷が最終候補に残っているア・リーグMVPは、アーロン・ジャッジ優勢との見方が根強いが、投打二刀流で好成績を残した大谷を推す声も少なくないだけに、発表当日は大きな注目を集めそうだ。
■オーナー「我々は契約できそう」
すでにハンク・アーロン賞に選ばれるなど賞レースの先頭を走るジャッジは、FA市場の目玉でもある。地元紙『New York Daily News』によると、15日のオーナー会議に出席したヤンキースのハル・スタインブレナー氏が報道陣に対応。ジャッジを慰留するために直接本人と2人で会ったと明かし、「我々の会話をここで公開するつもりはないが、私の考えでは我々は契約できそうだ」と、再契約へ向けて手ごたえを口にしたという。
同氏は「通常、契約交渉は代理人とGMの間で行われるもの。ただ、私はアーロンがこの球団にとって重要な存在であることを理解しており、彼は生涯ヤンキースだと信じている。私の気持ちを知っておいてほしかったのだ」と直接出馬した理由を説明した。
■ジーター以来となる主将就任か
また、同氏はその後、地元放送局『YES Network』のインタビューに応じ、「来季はジャッジをキャプテンとして指名することも検討する」と述べた。ヤンキースは14年シーズン終了後にデレク・ジーターが引退して以来、キャプテン制を採用していない。ピンストライプのキャプテンに就くということは、それほど特別なこと。チームメートから信頼を寄せられ、カリスマ性も必要になる。
オーナー直々の説得に対して、果たしてジャッジの答えは……。MVPレースの結末とともに気になるところだ。
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文●SPREAD編集部