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「Indeed Japan 長谷部誠選手 トークイベント」が14日に行われ、ドイツ・ブンデスリーガのフランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠が登場した。
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■ブンデスリーガを生き抜いてきた
このイベントは求人検索エンジンのIndeedがフランクフルトのスポンサーを務めることから実現したもの。ドイツから来日した長谷部のほか、元ドイツ代表でかつて浦和レッズでもプレーしたウーベ・バイン氏も登場し、トークショーが行われた。
サッカー選手として成功する秘訣について問われた長谷部は、「自分を客観視できることが大事。そういう選手が上に行く」と自身の経験をもとにコメント。
また、2008年に浦和レッズからヴォルフスブルクへ加入し海を渡った長谷部は、海外移籍を決断した理由として「自分は環境に左右されやすいタイプの人間でもともとは内気で海外向きではなかった。でも、このまま日本にいては平凡に終わってしまうと思ったし、自分の中に変化を加えたかった」と現状への危機感を抱いての行動だったと述べた。
およそ15年にわたり海外でプレーしてきた長谷部には、多様なバックグラウンドの人々とプレーすることの難しさについて質問が飛んだ。長年ブンデスリーガで生き抜いてきた日本の生ける“レジェンド”は「17、8カ国の選手がフランクフルトにはいる。価値観は違って当たり前だし、同じ価値観にしようとは思わない。けれど、試合に勝つためにはほかの仲間の価値観が違うことを尊重することも大事」と、違う価値観を認め合うことが大事と工夫を明かした。
これまで浦和レッズ、ヴォルフスブルク、ニュルンベルク、フランクフルトと渡り歩いてきた自身のキャリアについて「若い時は楽な方に流されがちだったと思う。けれど、年齢とともに難しい選択ができるようになってきた。年齢を重ねると楽な方にいきがちになるけれど、失敗した時の方が自分に返ってくるし、勝った時より負けた時の方が成長してきた」と回想。
38歳を迎えた長谷部はこれからのセカンドキャリアについて問われると「38歳は普通の選手は引退すると思う。引退した時はindeedさんにお世話になろうかな(笑)」と場内の笑いを取りつつ、「いろいろな選択肢がある中で、まだこれというものは自分の中では決めていない。その際は相談させてください」と返答した。
イベントの最後に長谷部は「人生は限られた中で楽しんだもの勝ちだと思うし、何とかなると思うことが大事」と会場で見守ったindeed社員や、ライブ配信されたイベントの視聴者にメッセージを述べた。
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イベント終了後には会場に集まったindeedの社員らと写真撮影が行われた 撮影:SPREAD編集部
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文●SPREAD編集部