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プレシーズンマッチ「NBA Japan Games 2022 Presented by Rakuten & NISSAN」は全日程を終え3日、ゴールデンステーツ・ウォリアーズ、ワシントン・ウィザーズはともに帰国の途に。ウィザーズの八村塁は最終戦も両チーム最多の26分21秒出場、11得点に10リバンドとダブルダブルの活躍を見せた。
◆八村塁に招待されたディナーは「しゃばしゃば」だったとチームメートが証言
■日本開催試合は「特別な瞬間」と八村
このプレーに気をよくしたのか試合後、最長となる9分におよぶ記者会見でも、終始笑顔でリラックス・ムードだった。それでも4年目を迎え、今季にかける意気込みが窺えた。
昨年、東京五輪で日本代表としておなじアリーナでプレーしたものの、無観客だったこともあり、今回詰めかけた日本のファンについて特別な思いがあったようだ。「2試合やって、多くの観客に来場してもらって、日本のファンの前でプレーでき、自分にとってチームにとって特別な瞬間になった。いつもとは違った最高の経験だった。去年、オリンピックでプレーしましたが、ファンがいなかった。今回これだけファンがいるなかの2試合は、とても特別な思い出になりした」とその思いを吐露した。
またファンの声援については「日本のファンのみなさんの前でプレーするのは何年かぶりなので、すごい楽しめました。NBAでも代表チームでも日本に帰ってきてプレーするのは好きなので、これからもそういう(チャンスが)どんどん増えていけばいいですし、日本人のNBAファンが増えるのは嬉しい」と素直に喜びを表現した。だが、日本のファンには少々不満もあり「(声援は)もちろん力になりました。それでもステフ(ステフィン・カリー)さんには負けてたと思うんですけど……(母国開催なのに)そこがちょっと、どうかなと思いましたが、まぁまぁまぁ」と本音を暴露、取材陣に爆笑を誘った。
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八村が白旗を挙げた通り、カリーのユニは売り切れだった 撮影:SPREAD編集部
昨季王者相手にディフェンス面での貢献も目立ち「積極的にリバウンドを取って、ボールプッシュができるので、そういうところを僕も意識しながらやっていたので、良かったと思います」とし、さらに「リバウンドを取った後の、速攻とかボールをプッシュするところを今年はもっとやっていきたい思ってます。ミッドレンジ、3ポイント・シュートもそうですし、ほとんど何でもできるようになっていきたい。オフェンス部門で何でもできるような選手になっていきたいですね」と自身のプレーにも手応えを感じ取ったようだ。
最後に八村は今回の日本開催について振り返り「特別な瞬間でした。この経験をチームで共有できて、この遠征ができてとても嬉しいし、試合はタフだったけども、素晴らしい5日間でした。色々なアクティビティを通し、日本文化についてもチームメートと共有することができた。いかにこの国が美しいか…。彼らにも気に入ってもらえたと思う。またすぐに戻って来て、NBAの試合ができると良いですね」と締めくくった。
来年のNBA Japan Gamesはまだ未定と聞くが、ぜひ隔年とは言わず毎年、開催してほしいもの。そして、プレシーズンではなく1990年代のようにレギュラー・シーズンの着地を願いたい。さらに、八村には人気、実力ともにカリーに負けない活躍を期待したいものだ。
◆Japan Games第2戦 八村塁はダブルダブルの活躍もウィザーズが逆転を喫し2連敗
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文●SPREAD編集部