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レアル・ソシエダは3日、アスレティコ・デ・マドリードと対戦、1対1の引き分けで試合を終えた。この日のゲームでサッカー日本代表・久保健英は後半途中から試合に出場。
この試合の同日、レアル・ソシエダが本拠地を置くサンセバスチャンの地元紙『Noticias de Guipzkoa』が久保のロングインタビューを掲載。久保の現在までの歩みを彼自身の視点で語られた内容となっている。
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■「幼いころから誰よりもトレーニングしていた」と自負
インタビューは久保の出身地である川崎市についての話題から始まっている。川崎市について「バルセロナのサンク・ガットみたいな街。川崎市にも海はあるが、海はドノスティア(サンセバスチャンのバスク語地名)の方がきれい」と話す。
また、久保は「小さいころはいつも道でサッカーをしていた。自分はストリートで育ったサッカー選手と言ってもよいのかもしれない」と話したうえで「ボクは天才と呼ばれるような選手じゃない。努力してサッカー選手になったタイプ。幼いころから誰よりもトレーニングしていたし、そうしてきたことをボク自身誇りに思っている」と言っている。
また、久保は当時所属していたFCバルセロナがFIFAから18歳未満の外国人選手の獲得と登録違反による制裁を受け、2015年に日本に帰国せざるをえない状況になったことに関して、「なぜ、こうしたルールがあるのかいまだに理解できない」と語っている。
現在所属するレアル・ソシエダでは4-4-2 か4-3-3のシステムを採用しているが、このことに関して久保は「ボクはいろいろなポジションをできるようになりたいと思っているから、監督がいろいろ試している。ボクは両方対応できるが、どちらかというと4-3-3システムが好き」と応えている。
■レアル・ソシエダの印象は…
久保はレアル・ソシエダに対して「ホームの試合では負けることはないチームだと思っていた」と語る。また、「ホームの試合はもちろんだが、カディスでの試合の時、本当にたくさんのレアル・ソシエダのファンが会場に来ていたことに驚いた」と話している。また、「チーム内で仲良しの選手は韓国人選手のKang in Lee」であり、サンセバスチャンでのチームと生活に満足していると話す。
チームへ溶け込むことはスムーズにできたと語る久保。イマノル監督に怒鳴られたことはあるか、との質問に対し、「もうボクはチーム外の人じゃないから、他のチームメートと同じように、監督から怒鳴られたりもする。問題は、ボクに監督が怒鳴らないと、状況はおそらくもっと悪くなるだろうということ。だから、ボクが我慢した方がよい」と応えている。
独占インタビューからも久保にかかる地元の大きな期待がわかる。はたして久保は、今季その期待に応えることができるのか。
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文●對馬由佳理(スペイン在住)