
MLBのオールスター・ゲームが19日(日本時間20日)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで行われ、2年連続2回目の出場となるロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平はア・リーグ「1番DH」で先発出場。第1打席でMLBオールスター初安打となる中前打を放つと第2打席は四球を選んだ。大谷はこの打席で交代した。
場外では集ったスーパースターたちによるMVP論争も勃発。アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)か大谷か、意見は割れた。米地元紙『オレンジ・カウンティ・レジスター』などが報じている。
◆大谷翔平、2度目のオールスターは全打席出塁 イチロー、松井秀喜以来のヒット
■「MVP」から「オオタニ賞」に名称変更を
MVPについて「どうやってオオタニに対抗するつもりだ?」と投げ掛けたのは、ボストン・レッドソックスのスラッガーJ.D.マルティネス。まだシーズンは2カ月以上残っているが、ア・リーグMVPを誰が受賞するのか、疑う余地はないとした。「どうやってオオタニと競争するんだい? 彼が投げて、そして打つ限り受賞し続けるだろう。オオタニに勝つことはできない」と断言。さらに「昨年を見てみなよ。ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)が受賞できなかったら、誰も獲得できないよ。オオタニはすご過ぎる。(WARなどの)数字を見ても、他に誰がこれほど攻守両面で試合に影響を与えることができるんだい? MVPじゃなくて名称を“オオタニ賞”に変えればいいんだよ」と笑った。
昨年のMVP投票の際もある記者は今後、大谷がMVPを独占する可能性があると言及、「MVPとは別にオオタニ賞を設けるべきだ」と発言している。
ヒューストン・アストロズの豪腕、ジャスティン・バーランダーも「MVPに関してショウヘイ・オオタニに反対票を投じるのは難しい」と話し、大谷を支持した。バーランダーによると、最近チーム内で誰がMVPに相応しいか議論になったそうで、やはりジャッジか大谷か、という結論になったという。その中でバーランダーは「最高の打者がいて、その選手が同時に最高の投手でもあるならば、彼の受賞に反対することは難しい」とし、投打でトップレベルを維持していることを大谷推しの理由に挙げた。
■ジャッジは「信じられないことやっている」
一方、ミネソタ・ツインズのバイロン・バクストンは、「ジャッジに投票する」と語った。「オオタニがマウンドで、そして打席でやっていることは見ていて楽しいよ。テレビで彼を見ることも楽しい。でも、ジャッジは今年、かなり信じられないようなことをやっている」と話し、メジャートップの33本塁打、OPS.983を記録している大砲に軍配をあげた。
ちなみに、テキサス・レンジャーズの遊撃手コーリー・シーガーは「MVPを選ぶのはまだ早い」と話し、態度を保留した。
スーパースターたちの間でも意見が割れるMVP論争。本塁打量産のジャッジか二刀流の大谷か。現状、マッチレースになっていることは確かなようだ。
◆大谷翔平、カーショーからの初安打に「ホームランか空振りのつもりが、一番しぶいヒット」
◆【実際の映像】大谷翔平、カーショーから球宴初安打 初球をセンター前へ
◆大谷翔平の“紳士対応”が「スーパースター」 球宴で大人気「選手にとって憧れ」
文●SPREAD編集部