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ロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウトは18日(日本時間19日)、来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に初めて米国代表メンバーとして参加することを表明。さらに、主将を務めることになるという。同僚の大谷翔平もWBC出場を熱望しており、すでにその意向はエンゼルス側にも伝えられている。両選手ともオールスター戦前日の会見で明かした。「トラウタニ」が敵味方に分かれて戦うことになるのか。トラウトの参戦表明により、WBCがいきなりクローズアップされた。MLB公式サイトなどが伝えている。
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■「胸にUSAの文字があるのは素晴らしいこと」
突然のWBC参戦表明を受けて、トラウトの周囲には人だかりができた。「国を代表することは、僕や家族にとって大きな意味がある。(ユニフォームの)胸に “USA ”の文字があるというのは素晴らしいこと。僕にとって本当に重要なことなんだ。楽しくなりそうだ」と話した。
WBCを巡り、トラウトは2013、17年大会の出場を見送っていた。ただ、今回の米国代表を編成するのは、エンゼルスのゼネラルマネージャー(GM)を務めていたトニー・リーギンス氏であり、ドラフトでトラウトを指名した際の張本人。同氏は米国代表のチーム作りを始めるにあたり、真っ先にトラウトに電話をかけ、米国代表に誘ったという。そして、そのラブコールに応える形で参戦表明をしたトラウトは、このオールスター戦を有効利用し、集ったスーパースターたちを早速リクルートしているという。トラウトに続き、メジャーを代表する選手たちが出場するとなれば、米国の連覇はグッと近づく。
一方、WBCへの思いを問われた大谷も「(侍ジャパンに)選ばれれば、もちろんプレーしたい」と参加への意欲を示した。米地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」によると、すでに大谷はチーム関係者にWBC参加希望の意思を伝えているとし、「エンゼルスもオオタニのWBCでのプレーを許可するような口ぶりだった」という。
■「トラウトと対戦したいか?」「もちろん」
また、2人はそろって「MLBネットワーク」の特別番組に出演し、「トラウトと対戦したいか」と尋ねられた大谷が「もちろん」と答えると、トラウトも「WBCで対戦するかもしれないな」と応じる一幕もあった。
トラウトはこの日、背中痛のため負傷者リスト入り。少なくとも後半戦最初の3試合は欠場することが明らかになったが、本人は「(昨年離脱の原因となった)ふくらはぎほど深刻でないことは確か。心配していない。オールスター休暇が数日あるので、落ち着いて様子を見たい」と話し、軽症を強調していた。
■第5回WBC
2023年3月8日から21日かけて実施される。本来なら第5回大会は2021年3月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。日本代表の侍ジャパンは1次ラウンドでプールB(東京、3月9~13日)に入っており、韓国、オーストラリア、中国、予選通過国と対戦する。米国はプールC(米、3月11~15日)に入り、メキシコ、コロンビア、カナダ、予選通過国と戦う。上位2チームに入れば準々決勝に進出。19日からの準決勝と決勝はフロリダ・マーリンズの本拠地、ローンデポ・パークで開催される。
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文・SPREAD編集部