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「Yogibo presents THE MATCH 2022」は19日、東京ドームで行われ、第14試合の「野杁正明 vs. 海人」は、海人が延長の末、判定3-0で勝利した。
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大会屈指の好カード
「国内敵なし」と言われた第2代K-1 WORLD GPウェルター級王者の“怪物”野杁を負かしたのは、第6代RISEライト級王者の“SB(シュートボクシング)の最高傑作”こと、海人だった。
両者ともにガードを固めながら、カーフキックを駆使する立ち上がり。場内に響く鋭く乾いた打撃音に会場もざわつく。海人は野杁の代名詞でもあるボディーブローに膝やパンチをあわせるなど野杁対策を入念に行ってきた様子。1ラウンド終了時点では3ジャッジともにイーブンだった。
第2ラウンドも接近戦での“殴り合い”。しかし、徐々に海人の重い打撃に野杁の動きが鈍くなってくる。海人が押し気味にラウンドを終えたが決定打こそ出ず、2ラウンド終了時点のジャッジはまたも3者イーブン。勝負の行方は最終ラウンドに持ち越された。最終ラウンドも打撃の応酬となるが、両者ともに後ろには下がらず、そして倒れない。このラウンドも両者に明確な差はなく判定はドロー。国内頂上決戦は延長戦に突入した。
運命の延長ラウンド。怒涛の連打を見せる海人が手数で野杁を上回るが、野杁もボディ4連打をお見舞いするなどまさに意地と意地のぶつかり合い。ラスト1分も持ち味をそれぞれ発揮するが決着はつかず。ゴング直後の二人は笑顔で健闘を称え合った。
ジャッジは3-0で海人を支持。壮絶な死闘の末、勝利を掴んだ。海人は52戦45勝(20KO)6敗。2020年8月「RIZIN.23」ロクク・ダリ戦から12連勝となった。
試合後、マイクを向けられた海人は「もうこれで日本に相手はいなくなりました。次は世界。世界に行きます。世界一になります。みなさん、これからシュートボクサーの海人に力をください」と次なるゴールを見据えた。
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文・工藤愛梨(SPREAD編集部)