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ロサンゼルス・エンゼルスの情報を発信するメディア「Halo Hangout」は13日(日本時間14日)、ロックアウト前の補強状況を総括。記事はノア・シンダーガードとマイケル・ローレンゼンという2人の先発候補を獲得したものの、「ローテーションで大きなリスクを負う」と辛口評価。一方、「CBS Sports」は同日、大谷翔平とシンダーガードの先発コンビを「巨大な力」と紹介。メディア間でも意見が分かれた。
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■複数年契約できるスターターが必要
「Halo Hangout」はシンダーガード、ローレンゼンに対して「2人とも故障歴を持っており、エンゼルスは大きなリスクを取った」と指摘。まず体調が万全なのかどうか、不安視した。
シンダーガードはニューヨーク・メッツ時代と同じように160キロ超の剛速球が投げられれば、エースとしての活躍は期待できる。しかし、2020年に右肘のトミージョン手術を受け、同年は登板なし。今年9月に約2年ぶりの実戦復帰を果たしたばかりで、コンディションへの疑問は付きまとう。ローレンゼンはそもそも、ここ5年で先発5回。外野も守れるため、来季は大谷と同じく「二刀流」を目指すというが、どうにも心もとない。
両投手とも単年契約であり、エンゼルスは複数年契約での獲得を決断できなかったものと見られ、記事も「先発ローテーションの穴埋めにはまだエースが必要であり、複数年契約できるスターターが求められている」とした。また、ファンもローテーション再編に懐疑的な目を持っていると伝えた。
■シンダーガードの復活次第か
「ローテーションのトップ10」を発表したのは、「CBS Sports」。先発ローテーションの1・2番手コンビを“格付け”した。1位はマックス・シャーザーとジェイコブ・デグロムが並ぶメッツとなり、納得の結果に。エンゼルスは大谷翔平、シンダーガードのコンビがトップ10入りを逃したものの、次点扱いの“特別賞”となった。
記事は「ショウヘイ・オオタニとノア・シンダーガードのコンビは巨大な力となるが、シンダーガードは2019年から2回しか投げておらず、二刀流のオオタニはイニングが限られている(昨年は130 1/3回を投げている)」と論評し、シンダーガードの復活ぶりが見えない点と大谷の投球回数が限られる点をマイナスに評価した。
シンダーガードがメッツ時代の勢いを取り戻せるか。そして、大谷と一緒にローテーションを守れるか。来季のエンゼルスを占うカギとなりそうだ。
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文・SPREAD編集部