【エルムS&レパードS/騎手データ】南北の“買いの騎手”は大穴馬に騎乗 夏のダート重賞は大波乱か | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【エルムS&レパードS/騎手データ】南北の“買いの騎手”は大穴馬に騎乗 夏のダート重賞は大波乱か

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【エルムS&レパードS/騎手データ】南北の“買いの騎手”は大穴馬に騎乗 夏のダート重賞は大波乱か
  • 【エルムS&レパードS/騎手データ】南北の“買いの騎手”は大穴馬に騎乗 夏のダート重賞は大波乱か

8日は函館競馬場でダート重賞エルムS(GIII、ダ1700m)、新潟競馬場で3歳限定のダート重賞レパードS(GIII、ダ1800m)が行われます。


エルムSは基本的に札幌ダ1700mを舞台に行われてきた重賞で、函館競馬場で行われるのは2013年以来8年ぶりです。先週のクイーンSと同様の説明になってしまいますが、ほぼ平坦な札幌競馬に対し、2コーナーから4コーナー先頭にかけて緩やかに上り、全体の高低差が約3.4mと起伏があるのが函館競馬。そのため過去のエルムSのデータは参考程度に捉える方がいいでしょう。


一方、レパードSは2009年創設の若いレースですが、一貫して同舞台で行われてきたため過去データを活用できそうですね。


今回は2000年以降の函館ダ1700m戦(OP以上)の過去データ、2009年以降のレパードSの過去データ、2009年以降の新潟ダ1800m戦の過去データを基に気になる騎手データを見ていきます。


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■函館ダ1700m戦(OP以上)では岩田康誠騎手が安定


まずは2000年以降の函館ダ1700m戦(OP以上)の成績データを基に、今年のエルムSに乗り鞍がある騎手の成績を表にまとめています。


2000年以降、函館ダ1700mで重賞が行われた機会は2013年のエルムSの1鞍しかないため、対象をOP以上としました。


[2000年以降]函館ダ1700m戦(OP以上)の騎手別成績


データを見ていくと、過去の騎乗数が3鞍以下に留まる騎手が多く、ややサンプル不足。そのため過去10鞍以上の騎乗経験がある5騎手の中から見ていくと、着順と人気のバランスに優れ、連対率も優秀な騎手がひとり見つかります。


それが栗東のベテラン岩田康誠騎手です。


2011年7月のマリーンSから2015年7月のマリーンSまで、この条件で5戦連続で3着以内を確保した経験もありますね。2015年の大沼Sでは4番人気のジェベルムーサを1着に導いており、伏兵馬でも軽視は禁物です。


同騎手は前日17時時点でブービー人気(13番人気)のデルマルーヴル(牡5、美浦・戸田)に騎乗予定。人気は全くありませんが、切るよりは押さえた方が良さそうですね。


■軸なら横山和生騎手かC.ルメール騎手


また、過去騎乗数こそそれぞれ2鞍、3鞍と少なくサンプル不足ではありますが、それでもデータ的に見逃せないのが横山和生騎手とC.ルメール騎手です。


横山和生騎手は今年のマリーンSで5番人気だったオメガレインボー(牡5、栗東・安田翔)を2着に導き、エルムSでもそのまま騎乗予定。


C.ルメール騎手は今年のマリーンSのタイムフライヤー(1番人気12着)で大敗したものの、他2回は勝利を収めていて、高い勝率と連対率が魅力ですね。同騎手は前日17時時点で1番人気のアメリカンシード(牡4、栗東・藤岡)に騎乗予定。


函館重賞ではやや冴えない傾向にあるC.ルメール騎手ですが、先週のクイーンSをテルツェットで勝利しており、今年は少し違うかもしれませんね。


■レパードSは過去データから美浦の大ベテランが要注目


ここからは2009年以降のレパードSの成績データを基に、今年のレパードSに乗り鞍がある騎手の成績を表にまとめましたので見ていきましょう。


[2009年以降]レパードSの騎手別成績


今年で13回目を迎えるレパードSですが、過去3回以上の騎乗経験があり、今年もレースで騎乗するのは僅か5名の騎手のみ。その5名の中で唯一複数回の馬券絡みがあり、着順と人気のバランスにも優れているのが美浦の大ベテラン柴田善臣騎手です。


連対圏突入こそありませんが、2011年はタナトス(12番人気3着)、2014年はランウェイワルツ(9番人気3着)と人気薄の馬2頭を3着に好走させています。競走中止となった1回を除けば、全て人気以上の着順をマークしており、人気以上の好走が見込める騎手。


同騎手は前日17時時点で1番人気のメイショウムラクモ(牡3、美浦・和田勇)に騎乗予定。この騎手が跨る以上、3着以内は堅いかもしれませんね。


■新潟ダ1800m戦は松山弘平騎手、松若風馬騎手が好成績


続いて2009年以降の新潟ダ1800m戦の過去データを基に、今年のレパードSに乗り鞍がある騎手の成績も表にまとめましたので見ていきましょう。


[2009年以降]新潟ダ1800m戦の騎手別成績


先にあげた柴田善臣騎手も悪くはない成績ですが、この条件にまで広げると松山弘平騎手、松若風馬騎手が着順と人気のバランスに優れていることがわかりますね。とりわけ松若風馬騎手は背負う人気を思えば優秀な連対率を記録。この条件で人気になりやすい福永祐一騎手、浜中俊騎手、川田将雅騎手以上に頼れる騎手かもしれません。


なお、松若風馬騎手は前日17時時点で14番人気のタイセイアゲイン(牡3、栗東・松下)に騎乗予定。ここは人気急落の状況ですが、侮れない一頭でしょう。


一方、人気に比べて着順の落ち込みが目立つのが川田将雅騎手です。昨年のレパードSでは1番人気のデュードヴァンで4着に敗れていて、この条件では人気に応えられないケースが目立ちますね。


同騎手は前日17時時点で4番人気のオセアダイナスティ(牡3、美浦・加藤征)に騎乗予定ですが、データ上は過信禁物と言えます。


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著者プロフィール


伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。

《SPREAD》
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