日本中央競馬会(JRA)は27日、日本グレード格付管理委員会による審査の結果、東京スポーツ杯2歳ステークスのGII昇格申請が承認されたことを受け、同レースの本年度の格付表記を「GII」に変更したことを発表した。
また、葵ステークスのGIII格付申請は同委員会において承認されなかったため、従来通り「重賞」として施行されることも併せて発表している。
昇格・格付けには、パターンレースレーティング(過去3年平均)および直近年の年間レースレーティングが基準値以上であることが条件となっており、東京スポーツ杯2歳ステークスは過去3年平均が「108.33」、昨年のレースレーティングが「109.50」で、それぞれが2歳GII基準値「105.00」を上回ったため昇格が認められた。
一方の葵ステークスは、過去3年平均「106.42」こそ3歳GIII基準値「105.00」を上回ったものの、昨年のレースレーティングが「104.50」だったため、本年度の昇格は持ち越しとなった。
■コントレイルにワグネリアン、東京スポーツ杯はクラシック戦線の出世レースに
今回昇格が認められた東京スポーツ杯2歳ステークスは近年、クラシックの登竜門として注目を集めている。2019年の勝ち馬コントレイルはこのレースで重賞初制覇を果たし、一躍その名を全国区に。翌2020年には日本競馬史上3頭目となる無敗の牡馬三冠を達成した。
2017年のワグネリアン、2011年のディープブリランテもこのレースが初の重賞タイトルで、翌年の日本ダービーで世代の頂点に立っている。また2013年の覇者イスラボニータは、牡馬クラシック第1戦・皐月賞を制している。
昨年はダノンザキッドが勝利し、次走のホープフルステークスも快勝。同時期のコントレイルと同じく3戦3勝とし、JRA賞最優秀2歳牡馬も受賞した。近年屈指の出世レースから再びクラシックホースが現れるのか、注目したい。