5月9日、元フィギュアスケート選手の町田樹さんが、新宿ピカデリーで開催された映画『氷上の王、ジョン・カリー』のジャパンプレミアに出席した。
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町田さんは本編終了後のトークイベントにも登壇。高橋大輔選手や羽生結弦選手らトップスケーターの振付師として活躍する宮本賢二さんと共に、ジョン・カリーさんの魅力や令和のフィギュアスケートについて語ってくれた。
『その技術を使ってあなたは何を表現したいですか?』
トークイベントでは、これからのフィギュアスケートが話題に。新元号「令和」を迎えたフィギュアスケートの未来について語ってくれた。
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宮本さんは「4回転半、5回転の時代は間違いなく来る。技術を上げた分、芸術性も上げていかなければならない」とジャンプの成長と芸術性の関係について注目。
町田さんも、宮本さんの意見に大いに共感しながら「考えなくてはいけないのは、『その技術を使ってあなたは何を表現したいですか?』というところだと思います。そこがないとジャンプ大会になってしまう」と鋭い切り口で語っていた。
令和のスターになるには
スポーツ界でも様々なAIが登場していることに関して「今後は間違いなくAIが勝敗に関与する」と断言する町田さん。
「オリンピック競技になっている以上優劣は客観的に決めなくてはいけないと思います。ですが、AIが好む演技ばかりでは機械的で面白くなくなってしまいます。『AIに支配されない演技ができるフィギュアスケーター』が令和のスターのポジションにつける」とAI化の加速する未来について持論を展開した。
「もちろん、テクニカルスコア、技術点にはAIが必要な部分もあるので、AIと人間の相互補完的な演技の評価システムを構築していく時代なのかなと考えています」と締めくくった。
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映画『氷上の王、ジョン・カリー』は5月31日(金)、新宿ピカデリー、東劇、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。