【THE REAL】東京五輪の主役候補・中山雄太が見つめる未来…柏レイソルでの戦いから再び世界へ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE REAL】東京五輪の主役候補・中山雄太が見つめる未来…柏レイソルでの戦いから再び世界へ

オピニオン コラム
柏レイソル 参考画像(2015年4月22日)
  • 柏レイソル 参考画像(2015年4月22日)
  • 柏サポーター 参考画像(2015年5月26日)
  • 柏レイソル 参考画像(2015年5月26日)
■連勝を止められないというプレッシャー

決して小さくはないプレッシャーと、人知れず戦っていた。強力な攻撃陣を擁する浦和レッズを完封し、1点のリードを死守した4日のJ1第14節後。柏レイソルのDF中山雄太は、静かな口調で胸中を明かした。

「自分が戻ってきた試合でチームの連勝を止めたくない、という気持ちが少なからずありました」

わずか5日前は韓国の地で、世界を相手に戦っていた。2年に一度開催されるFIFA・U‐20ワールドカップ。実に10年もの空白期間を越えて出場した、U‐20日本代表の最終ラインの要を中山は担っていた。

強豪が集ったグループDを1勝1分け1敗の3位で切り抜けた。U‐20ウルグアイ代表との第2戦で、絶対的エース・小川航基を不慮のアクシデントで欠く悪夢に見舞われながら、決勝トーナメントに進出した。

ベスト8進出をかけて、5月30日に大田ワールドカップ競技場で対峙したのは、グループBを3連勝で1位突破したU‐20ベネズエラ代表。グループリーグで5失点を喫していた日本は耐え、忍んだ。

90分間を終えて両チームともにノーゴール。突入した延長戦も前半を無失点でしのいだ。迎えた延長後半3分に与えた左コーナーキック。やや離れた位置から飛び込んでき相手へのマークが曖昧になった。

強烈なヘディング弾でゴールを揺らされる。必死に反撃を仕掛けた日本だったが、無情にもゴールは遠かった。夢半ばでの終戦。それでも、休んではいられない。中山はJリーグでの戦いに気持ちを切り替えた。

「負けた時点ですぐに気持ちを切り替えないと、連勝中だったレイソルにマイナスの要素しか与えないと思っていたので。負けてしまったことは、もうしょうがないこと。あの舞台で得たものをレイソルで出して、成長した自分が連勝にさらに貢献できたら、と思うようにしていました」

■自身が留守の間も勝ち続けた柏レイソル

リーグ戦で最後にプレーしたのは、1‐0で勝利した5月6日のセレッソ大阪戦。試合後にはサポーターから、チームカラーの黄色地に「柏から世界へ」と記された旗を手渡された。

U‐20ワールドカップを最後まで勝ち進めば、最大で4試合を欠場するはずだった。ひとつ早く合流せざるを得なくなったが、果たして、自身が留守の間もレイソルは勝ち続けていた。

セレッソ戦の時点で「4」だった連勝は、韓国から帰国したときには「7」に。しかも、鹿島アントラーズやレッズといった、昨シーズンの上位勢を抑えて暫定首位に立っている。

迎えたレッズとの大一番。中山の穴を埋めてきた31歳のベテラン・鎌田次郎に代えて、下平隆宏監督はセレッソ戦までと同じく中山を先発としてセンターバックとして先発させる。

指揮官の信頼に応えたい。一方で負けはもちろんのこと、引き分けでも首位から陥落してしまう。レッズの攻撃力を含めて、幾重ものプレッシャーを弾き返し続けた。

「自分たちから積極的にプレッシャーをかけていったことで、相手が苦しむ場面がたくさんあった。たとえ剥がされたとしても、チーム全体で間を空けることなく対応しようと試合前からみんなで話していたので。その結果としてゼロに抑えられたことは、ポジティブにとらえていいと思う。

レッズとの試合は毎回、球際の攻防が激しくなる。チーム全体として負けない、とも話していたし、特に前半はセカンドボールも自分たちが拾って、自分たちがボールを保持する時間も長くすることができた。後半もそれができれば、なおよかったんじゃないかと」

試合終了を告げる笛と同時に、ACLとの関係で消化試合数がひとつ少ないガンバ大阪以下の4チームに勝ち点5差以上をつけた。自動的に「暫定」の二文字も取れて首位をキープした。

サポーターの熱い想い
(c) Getty Images

■韓国の地で気がついた確かなる手応え

茨城県竜ケ崎市の愛宕中学3年時に、レイソルの下部組織に加入した。高校時代は昇格したレイソルのU‐18で心技体を磨き、卒業した2015シーズンからトップチームに昇格した。

1年目は出場機会を得られなかったが、下部組織で薫陶を受けた下平監督が就任した昨シーズンの開幕直後から先発に定着。U‐18の2つ上の先輩、中谷進之介と合計39歳の若きセンターバックコンビを組んだ。

「年齢のことはあまり気にしていません。自分が出場しているときは、もちろん経験うんぬんと言われてしまう部分もあると思いますけど、それを補うような技術を出そうと心がけています」

サイズは181センチ、76キロ。センターバックとしては決して大柄ではない。左利きというストロングポイントを生かすために、昨シーズンは左サイドバックでプレーした時期もあった。

「対戦相手のフォワードは、自分よりも比較的大きな選手ばかりだったので。そういうところで、たとえば体のぶつかり合いなどで負けないようにしようと課題があったので」

単純に高さで競り合っては、勝てない場合もある。ならば相手よりも先に、優位な体勢で体をぶつけることで相手のバランスをちょっとでも崩し、制空権を握るといった工夫が必要になってくる。

J1を戦いながら、試行錯誤を続けてきた1年とちょっと。南アフリカ、ウルグアイ、イタリア、そしてベネズエラの猛者たちと対峙し、ときには苦い思いを味わわされながらも、ハッと気がついたことがある。

「自分が課題として取り組んできたことは間違いじゃなかった、という感覚を得ることができた。ただ、まだまだ足りないから負けてしまった。満足はしていないですけれども、継続していけば必ずレベルアップできるというポジティブな手応えも得られたので、そういう点ではよかったかなと」

■成長した先に見つめる東京オリンピック

レッズ戦ではハリルジャパンにも選出された守護神、中村航輔の鬼気迫るセーブが勝利を手繰り寄せた。DF森脇良太のミドル弾も、FW興梠慎三の至近距離からの強烈な一撃もすべて止めてみせた。

「自分がボールサイドにいないときに『あっ、けっこう危ないな』と思うシュートもすべて止めてくれている。いまはコウスケ君(中村)に頼ってしまっていますけど、究極を言えば、コウスケ君が何の仕事もしないような試合にしないといけないし、現状には満足しないようにしたいですね」

日本代表を率いるバヒド・ハリルホジッチ監督も一目置く存在感を放ち、レイソルの快進撃を最後尾で支える中村は、フィールドプレーヤーが体を張ってくれているおかげだと公言してはばからない。

最終ラインの中山や中谷が臆することなくシュートブロックに飛び込むから、相手のシュートコースが狭まって読みやすくなる。中村が後方にいる、という安心感との相乗効果のなせる結果だと中山も笑う。

「もし相手に打たれてもコウスケ君がいる、と思えるのは大きいと思います。そういう心の余裕をもたせてくれているので、僕たちも思い切って勝負できるところがありますよね」

大詰めを迎えたU‐20ワールドカップは、いよいよベスト4が出そろった。そのなかには日本が対戦したウルグアイ、イタリア、そしてベネズエラの3ヶ国が含まれているが、もう過去は振り返らない。

「まずは目の前にある課題にひとつ、ひとつ全力で取り組んでいくことで、道がまた見えてくると思っているので。あまり先、先というのを意識しすぎないよういしたいですね」

レイソルでのタイトル獲得。来シーズンにおけるACLへの挑戦。2020年の東京オリンピックへの出場資格をもつホープは地に足をつけて、韓国で味わわされた悔しさを糧にしながら一歩ずつ成長していく。
《藤江直人》
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