筆者が往路で使ったのは、夢想滝の展望台から階段を上ったところにある、踏み跡の道。果たしてここが正規ルートなのかどうかも怪しかったのだが、所々に「檜山」と書かれた目印(テープ)があったので、一応登山道ではあるのだろう。
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往路の登山道
だがしかし、この道を歩くのが難儀であった。
・杉の木で覆われていて、暗い。
・展望まったくなし、同じ景色(杉の木)が延々と続く。
・白や赤のペンキだけが頼り(しかも、檜山頂上への案内は途中でなくなる)
・ひたすら続くアップダウン
ガイドブックやネットの情報では、「よく整備されていて歩きやすい道」とあったのに、だいぶ違った印象だった。それもそのはず、違う道を歩いていたのだから。
GPSを駆使し、何とか頂上にたどり着くと、復路は当然、正規ルートを選んだ。矢祭山友情の森へ通じるルートで、この道は確かに「よく整備されていて歩きやすい」。
・新緑の広葉樹が多く、木漏れ日が心地よい明るい道
・時折景色が開けている
・東屋、看板、しっかりと整備された登山道
・緩やかな傾斜
登りと下りで、登山道の明暗がはっきりと分かれた山行になった。
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復路の登山道
しかし、友情の森登山道は、いい登山道だったのに、すれ違った登山者は家族連れの一組だけ。せっかく整備が行き届いた道なのに、もったいない…と思いつつ、もう一つの明暗に気づく。
この日、檜山を登山したのは、四十路間近の単独登山者(=筆者)と、旦那と嫁と子ども二人の家族連れ。きゃっきゃとはしゃぎながら歩く家族連れに対し、一人黙々と歩く単独登山者。
あっ、ここにも明暗が。光があれば闇がある。やはりこれは真理であった。