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ニュースは検索されない

オピニオン コラム

ゴールデンウィークが開けました。この月曜日は、心地よく仕事に取り組まれる方が多いように思います。

大型連休は、日々の仕事から少し距離を置く良い機会でもあります。いつの間にか近距離でしか仕事を見ることができなくなっている時、連休はとても良い振り返りの機会になります。

筆者もニュース媒体を運営している手前、近距離すぎて見えなくなっていることに対して、距離を置いて俯瞰する良い時間となりました。

◆「子供 熱」などと検索すると大抵行き着く「まとめ」コンテンツ

子育て世代として、連休中は子供と時間を過ごすことが多かったのですが、小さな子供はいつともなく熱を出します。連休中に熱を出した子供に対して、どのような対処が必要か、子育ては本当に手探りで、わからないことがたくさん発生します。そんな時はネットで検索、です。

例えば体温計がしっかり計れていないのではないか。そもそも子供の平均体温は大人とどれくらい違うのか。汗の対処は。服はどの程度の露出が良いのかなどなど。

検索するとほとんどの問題に対してそれらしい結果がでてきます。

昨今の不正確な医療情報を伝えたウェブメディア問題も頭によぎります。それにも増して、急を要する情報です。どこのメディアが、本当に正確な情報を作っているのか。ネタ元の信ぴょう性を確認する以前に、答えを求めてしまうものです。

◆検索アルゴリズムに最適化された「まとめ」

検索して、上位にヒットするのは、大抵「まとめ」らしく作られたサイトのコンテンツです。まとめらしいとは、タイトルがあり、写真があり、文章が目次的にまとめられ、その配下に目次に該当する文章が配置されています。

例えば、「子供 熱」などと検索すると、熱への対処、服装などが階層的に配置されているコンテンツに至ります。確かに読むとそれらしく、医療知識のない筆者としては納得してしまうのですが、果たしてその内容は医療的に正しいのかはわかりません。

今回のような医療情報、コンテンツについて、その瞬間に情報を欲している身としては読んで、安心し、その内容をある程度なぞる行動を取る場合がありますが、やはり、ネタ元の信頼性は何より大事で、その確認なしに行動につなげてしまうのは危険と感じました。

◆ニュースは検索するものではない

医療情報などの信頼性を第一とするコンテンツについては、ネタ元の信頼性と、それに準じた検索順位をなお一層、磨いてほしいとGoogleの技術向上を願うしかないのが辛いところです。

自己防衛するには、常日頃から信頼に足る医療情報先を持っておくことが大事なのでしょう。何でもかんでもネットで検索すれば良い、ということではなく、ネットの検索結果、ネット情報の不確実さ、信頼性の担保まで自己責任になるので、注意が必要です。

しかし、例えば医療辞典などをもってして、その辞典が信頼に足るか、という点についてはこれもまた自己責任になり、「検索」だけが信頼性が低いということでもないのですが、検索はアルゴリズムで、そのアルゴリスムをハックしようとする事業者/運営者が星の数ほど存在することは、知っておいたほうが良いと思います。

◆ニュースは検索するものではない

前置きが長くなってしまいましたが、「ニュースは検索する(される)ものではない」ということが、この連休中に改めて実感したことです。

検索するときというのは、ある種の答えを求めています。上記のように、情報の信頼性があろうがなかろうが、Googleのアルゴリズムが信頼/評価した情報が検索上位に登場します。なぜ上位に登場するのか、というと、検索に対しての「答え」らしきものを、もっともらしく持っているコンテンツと判定されているからです。

上位表示のコンテンツの内容が、正しいか正しくないかは二の次で、検索ニーズを満たせるかどうかが、第一です。極論すると正しくない情報でも、検索者を満足させれば良いのです。

我々はニュースを主に扱っているわけですが、検索するときに欲しいのは、ニーズを満たす答えであって、新しい情報ではありません。つまり、ニュースは検索の対象ではないのです。

業種柄、検索流入というものを追い求めている部分があるのですが、ニュースは検索されるものではないと考えると、検索流入というのは本来、「ハウツーコンテンツ」や「まとめ」のようなサービス事業者/運営者が追い求めるべき指標であって、「ニュース」や「企業サイト」などがもし検索流入を常日頃の指標にしているとしたら、その指標は間違っているのかもしれないと考えるようになりました。

昨今は、検索流入を逆算して作り込まれたプル型のコンテンツである「まとめサイト」や「ハウツー」などが多く存在します。これらは内容が正しい/正しくない関係なしに、ユーザー行動の検索→コンテンツで答えを得る、という流れとしては自然なものです。

一方「ニュース」は、ニュースサイト運営者が少なからず意図的にプッシュしているコンテンツですので、「まとめ」「ハウツー」に比べると、検索ユーザーが欲している「答え」である場合は、性質上少ない。つまり検索流入という指標は、ニュースというコンテンツの性質、ユーザーのニーズとマッチしていないと考えるのが自然ではないかと思います。

ニュースは「答え」ではなく、「新しい事実や事象」を提示しているコンテンツです。検索するときは、答えを欲しているときなので、事実や事象を提示されても、満足しにくく、Googleもそうしたことを徹底的に追及しながら、検索アルゴリズムを構築しているように感じます。

◆検索は「答え」に一直線。ニュースは散らばった「事実/事象」

ネットの世界のニュース流通の入り口はこの数年で、検索ではなくなり、SNSやアプリ、はたまたニュースキュレーションサービスなどに分散しています。

SNSやアプリは個人が選択するものですので、ニーズに合致するでしょう。ただ、ニュースキュレーションは、ニュースと謳いながら、まとめ情報やハウツーなどのコンテンツを格納していたり、速報性はないけれど、深掘りしている雑誌コンテンツを並べていたりするサービスがほとんどです。

一緒くたに「ニュース」と言っているものの、ニュースキュレーションのサービスでは「ニュース」の定義は「コンテンツ」の定義と極めて近しいものになっています。やはり、ニュースはニーズを満たすものではなく、何かの判断をするための、ヒント、足がかりという性質が強いのでしょう。

検索という行為が一般化したことで、「答え(らしき情報)」に直接ヒットすることが当たり前になりました。

ニュースは「答え」ではなく「事実/事象」であり、「答え」の前段階にあるコンテンツであることを認識したほうが良いようです。
《土屋篤司》
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