次世代SNSが拓く地平、マストドンって知ってますか? | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

次世代SNSが拓く地平、マストドンって知ってますか?

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次世代SNSが拓く地平、マストドンって知ってますか?
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マストドンって知っていますか?筆者も最近知りました。新しいSNSということで、ネット界隈ではその可能性についてさまざまな意見が飛び交っています。

これは我々もデジタルメディアを運営する身として、タッチしなければなりません。なにせ、ネット界隈というのは先行者利益というのは常に大きく、先行時に作られた環境に、後発で入り込むのはとても難しくなってしまいます。その分、流行り廃りのサイクルも非常に速いものですが、先行して成功したときのノウハウはのちにも生きます。

というわけで、マストドンのアカウントを媒体でも作ってみました。

◆マストドン使ってみた

https://mstdn.jp/web/accounts/115796

アカウントを作ってみてわかった、マストドンの特徴としては、以下のようなものがあります。

・インスタンスと呼ばれる、サーバがたくさん立っている。
・インスタンスを選んでアカウントを作る。
・インスタンスは特定の興味を持ったユーザー(例えばpixivさんなどのユーザー/興味層など)がいる。

という感じです。そのほかにもいろいろな特徴があると思いますが、本稿ではインスタンスに着目しました。

インスタンスがあると、ツイッターやFBのように自分からフォローしなくても、最初から興味のある情報に接触しやすい構造になっています。

このインスタンス、非常にたくさん用意されると見られます。例えば、著名人は自分のインスタンスを立てて、そこにファンがアカウントを作る、ということなども起こり得そうです。

まだまだ使い始めなので、わからないことも多いのですが、想像を膨らませてみます。

◆スポーツチームのインスタンス

例えば、スポーツチームのインスタンスや、選手などのインスタンスが立てば、そのファンたちはそこに集うわけです。そして同じ興味を持った人たちがあれこれとやりとりできるわけです。

ここで立ち返って考えたいのが、インスタンスとは何かということです。つまりサーバとは何かということなのですが、エンジニアでない限り、細かなことを理解していくのは難しいです。(筆者も近くのエンジニアに聞きましたが、なかなかサーバとはこうだ、と噛み砕いて解説するまで理解を深めるに至っていません)

ただ、わかるのは、ツイッターやFBのように、「運営管理者に一括支配されない」ということなのではないかと思います。

例えば、ツイッターやFBなどのSNSはユーザーを一つのプラットフォームに一元管理し、そのユーザー数をもって広告を打ち込む対象としています。そのため、最近はSNSに非常に広告が多いです。(幣紙も広告が多く恐縮です。棚に上げています…。)

マストドンでは、こうした一元管理がなされないため、仮に広告が打たれたとしても分散化すると見られ、それ以前にバナーなど既存のSNSが使っている形の、わかりやすい広告が打たれることはこの先ほとんどないかもしれません。

スポーツやエンタメの世界では、特定対象に対してファンは常に一定数いますので、インスタンスでファンがくくられると、非常にリアルに即したSNS空間ができるのではないかと思われます。

◆これからのP2Pを考える

ここから先は、さらに想像を膨らせることになります。

近年の仮想通貨もサーバが分散化され、サーバがやりとりを行いながらブロックチェーンという仕組みで信頼性を担保していく構造になっています。仮想通貨はすでに相当数の売買がなされていて、種類も多様です。法整備も進んでいます。

このようにサーバというか、データ保持機Aとデータ保持機Bが相互にデータをやりとりするのがpeer to peer(P2P)と呼ばれる仕組みで、これは以前からあったものなんですね。

かつて動画や音楽のデータが分散して、さまざまなサーバに置かれ、複数のサーバからデータをダウンロードしてつなぎ合わせるWinnyなどのサービスは、著作権の面などで問題視され対処されましたが、このあたりの発想が時代を超えて台頭していて、仮想通貨も、マストドンという次世代SNSと目されるサービスもP2Pで構成されているというわけです。

しかし、P2Pでマストドンと仮想通貨を括ったところで、だから何?ということになります。いつのまにか、一般でネットを使うということは、「ネット大企業のサーバからデータをもらう、もしくは渡すこと」とほぼ同義になっていました。イメージ的には一般ユーザーはデータについて企業サーバと並列ではなく、縦割り。あくまでデータをもらうか、渡す。データの相互補完関係ではない状況です。

この構造が少し変わる(というか時代の揺り戻し)兆しにあるのかもしれないということです。

ひとまず、デジタルサービス運営者としては、マストドン、次世代SNSに注視です。

これについては引き続き理解を深めていきたいところです。
《土屋篤司》

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