世界初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE(グーグル・ルナ・エックスプライズ)」に挑戦する「HAKUTO」。
東京大学大学院の宮本英昭教授と、東北大学宇宙ロボティクス研究室での研究、及びHAKUTOの技術開発責任者を務める吉田和哉教授が月に関する情報についてトークイベントで語った。
民間月面探査チーム「HAKUTO」とインドチームで月面へ向かえ…勝利するチームはどこだ?https://t.co/1zVAMs1b4c#ニュース #民間月面探査チーム #HAKUTO pic.twitter.com/1JDtjdYH4A
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2017年4月21日
宮本英昭教授:HAKUTOなどのチームが月を探査する上でのキーワードは「38」です。3つの意味で重要な数字です。1つは地球と月の距離が38万キロメートルということです。まず、遠い。世界で送り込んだものをきちんと動かし、きちんと通信を通すことが最重要課題となります。
宮本英昭教授:2つめは、日本の面積が38万平方キロメートルということです。そして、月の面積は日本の百倍なのです。しかし、今までに月面に着陸した探査機は20台しかない。非常に大きいのに、20台だけでは調査不十分です。
吉田和哉教授:そうですね。もっといろいろなところに送り込んで調査したい。民間としては初ですが、21個目になりたいと思っています。これから観測点を増やし、人類全体の科学に貢献したい。
宮本英昭教授:そして今年38歳になるHAKUTOの袴田代表。彼の存在は重要ですね(笑)。
吉田和哉教授:HAKUTOも、チームインダス(HAKUTOは、インドの「チームインダス」が開発する月着陸船でローバーを月面まで輸送してもらう「相乗り契約」を締結している)も若いメンバー、30代の若手が多い。活気がある若い世代に支えられて新しい宇宙開発がはじまると思っています。
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「HAKUTO」は世界初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE(グーグル・ルナ・エックスプライズ)」に挑戦する。このレースでは月に着陸し、月面で探査車(ローバー)を500メートル以上走らせて景色を撮影したのち、高解像度の動画と静止画を最初に地球に送信したチームが勝利するというルールだ。HAKUTOは2017年12月28日に打ち上げ予定。