NRCコーチが教える、フルマラソン1週間前からの食事の摂り方 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

NRCコーチが教える、フルマラソン1週間前からの食事の摂り方

スポーツ 短信
NRCコーチのMIDORIさん
  • NRCコーチのMIDORIさん
フルマラソンはレース当日だけでなく、スタート直前までの準備が成功の鍵を握る。管理栄養士の資格を持つNRCコーチのMIDORIさんが、1週間前からレース直前までの食事の摂り方について語った。


■レース1週間前…バランスの良い食事を

体重が1kg減るとタイムが3分早くなると言われている。だからといって、1週間前から急な食事制限を行うことは、レース本番でエネルギー不足を起こす原因となってしまう。

「菓子パンだけ、ジュースだけはNG。しっかりバランス良く食べることが大事です」とMIDORIコーチも語る。

風邪を引かないようコンディションを整えるために、果物や野菜でビタミン、ミネラルを摂取することも重要だ。


■レース3日前…炭水化物の割合を増やしていく

3日前あたりからは、食事での炭水化物の割合を増やしていく。ランナーにとっては夢のような期間だが、もちろん摂りすぎには要注意だ。

「いつもより少し多めくらいでいいです。例えば、パスタを食べながらパンをつける、おやつに大福を食べるとか。女子にとって夢のような3日間になると思います」

このような栄養摂取法を“カーボ・ローディング”という。糖質のエネルギー・グリコーゲンを多く摂取し、体内に貯めておく方法だ。

レース時に、エネルギー不足になることなくしっかり走ることができる。食べすぎる必要はなく、トレーニングで消費した分に加えて走るための貯金をするくらいの心がけで十分だ。また、しっかりと練習をしていると、脱水が起きている場合があるため、こまめな水分補給も大切だという。


■レース前日…「願担ぎの乾杯!」は禁物

レース前、景気付けに一杯!なんてランナーもいるのではないだろうか。できるだけお酒は控えよう。アルコールを摂取すると、水分から身体から逃げてしまい、レース時に水が足りない状態になってしまう。お酒の代わりにはならないが、水分はこまめにとろう。


■レース当日…普段から食べ慣れているものをスタート3時間前に摂取

なるべく身体を軽い状態にしておきたいから朝ごはんは少なめに…はNGだ。レースの3時間前には食事をすませることが大切。

「レース前にこれを食べるといいって書いてあったな…」と、普段は食べていないようなものを食べることも控え、食べ慣れているものを食べる。MIDORIさんは、大福を食べているという。お腹の調子を崩さないため、乳製品や油っぽいものは避けた方が安全だ。


■レース直前…固形物から液体物を摂取する

「レース直前は、お腹の中には何も残っていないけれど、エネルギーは満タンという状態が理想」と語る。

3時間前に食事を摂ると、レース直前にはすべて消化されている状態になる。走り始めると血液が筋肉にいくようになり、胃が消化不良を起こすため、直前におにぎりなどの固形物は摂らないようにする。

レースが近くにつれ、液体に近いものを摂取するといい。バナナやエナジージェルなどがおすすめだそうだ。また、前日まではこまめな水分補給が重要だが、当日の朝は控えよう。もちろん、トイレ対策のためだ。
《山本有莉》

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