熊本県営業部長兼しあわせ部長の肩書を持つ熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」が、熊本県産ワインのPRと熊本地震の復興支援へのお礼を兼ねて、フランス出張をこなした。震災後は多くの在仏団体や現地日本人会から支援を受けていた。
ワイン生産だけではなく、ワインツーリズムの先進国でもあるフランス。10日間にわたるフランス出張中、くまモンはボルドー、ボージョレ、リヨン、パリを渡り歩き、現地のワイナリーやワイン博物館、ブドウ畑、レストランなどを訪問。
ワインを通じたさまざまなおもてなしを体験するとともに、ボルドーのワイン博物館「シテ・デュ・ヴァン」では、持参した熊本ワインの「菊鹿」をチーフソムリエに試飲してもらい感想を聞くなど、ワインを通じた交流に積極的に取り組んだ。
ボージョレヌーボーで有名なワイン産地では、丘の上に位置する「シャトー・ド・モンムラ」からブドウ畑の景色を眺め、ワインを育む土地の景観が場所によりまったく異なることを感じていた。
ワインに関するテーマパーク「アモー・デュブッフ」では、館内で自動演奏されるオルガン「リモネール」に合わせて即興で覚えた酒席のダンスを披露するという一幕も。
くまモンは、「ワインについて知るならフランスの食についても知るべし」とし、さらに美食の都リヨンへ。
フランス料理界の重鎮と言われるポール・ボキューズのレストラン本店を訪れ、特別に厨房まで見学することを許された。シェフたちのプロの仕事を目のあたりにしながらも、彼らとマイペースで撮影に応じるなど存在感を示した。
最終地はパリ。くまモンはパリで開催されるジャパン・エキスポに参加するため、2013年以降毎年パリを訪れているリピーターだ。
そんなくまモンでさえ知らなかったのが、モンマルトル地区にあるワイン醸造用のブドウ畑。
パリ隋一のブドウ畑を見学しに行くと、地元名士らで結成される「モンマルトル共和国」の首脳陣に迎えられ、かつてモンマルトルのPRに貢献したことの功績を称えられ「モンマルトル共和国名誉市民」に任命された。
同時に、「モンマルトル観光局名誉メダル」「バイヨ・ボルドー騎士団任命状」も授与された。
《山口和幸》
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