2016年、前代未聞の不正行為がスポーツ界を揺るがした。ロシアによる国家主導のドーピングだ。この事態を受け、世界ではドーピングへの関心が高まっている。
英国のアンチ・ドーピング認証機関Laboratory of Government Chemist(LGC)は、年間1万3000件以上の製品分析に基づくアンチ・ドーピング認証プログラム「INFORMED-CHOICE(インフォームド チョイス)」を行なっている。
アンチ・ドーピングについては、驚くべき結果がでている。2012年に実施された英国でのドーピング検査のうち、陽性反応の44%はサプリメントに含まれていた禁止物質によるものだったのだ。
LGCは世界トップレベルのスポーツアンチ・ドーピング分析機関であり、50年に渡りドーピング管理を行なってきた。2007年よりインフォームド チョイスによるサプリメント分析試験プログラムを開始。2012年ロンドン五輪、2016年リオデジャネイロ五輪における馬術競技では公式試験研究所に認定された。
登録前の事前監査、認定後の月に一度の製品分析と、徹底した製品検査を行なっている。インフォームド チョイス公式サイトには認定製品のリストが掲載されており、分析方法も明示している。
2020年に東京五輪を控える今、日本においても国際的な認証プログラムによる安全性の確保が必要となってきている。ドームが展開するサプリメントブランドのDNSが7月、国内初となるインフォームド チョイス認証を取得した。
ドームサプリメント・メディカル事業部長の青柳清治氏は、「いろいろなメーカーの製品にインフォームド チョイスのロゴが付与されて、国内・海外でもグローバルスタンダードなものが使用できるように、より精度の高い製品を提供していきたい」と語った。
《山本有莉》
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