サッカーファンなら日本代表DF酒井宏樹が所属するリーグ1(アン)のオリンピック・マルセイユをすぐに思い浮かべるはずだ。オリンピック・マルセイユはフランスで最多タイトルを誇る伝統あるプロサッカーチームだが、同チームが本拠地としているマルセイユのオランジュ・ベロドロームが大活躍する。
オランジュ・ベロドロームは収容人数6万7000人。1998年ワールドカップ(W杯)フランス大会の決勝が行われたパリ郊外のサンドニ(正式名称スタッドフランス)に次ぐ規模を誇る。1938年W杯のために1935年に着工して1937年に竣工。1998年W杯に向けて規模を拡張し、さらには2016年のUEFA欧州選手権のために全面改修された。
多目的スタジアムでサッカーやラグビーの試合のほか、ミュージシャンのコンサートや企業イベントなども開催されている。
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マルセイユの観光名所であるビューポール(旧港)
2017年5月26日・27日には、このスタジアムでラグビーのトップ14準決勝2試合が開催。そして7月22日にはツール・ド・フランス第20ステージのスタートとゴール地点となる。パリにゴールする前日で、個人総合優勝を確実にする個人タイムトライアルがマルセイユの中心街で行われる。スタジアムは一般に無料開放されるという。
ちなみに「ベロドローム」とはフランス語で自転車競技場のことだ。「サッカー場なのになんでベロドロームなの?」と来日したマルセイユ観光会議局のマキシム・ティソ局長に聞くと、かつては複合施設で自転車走路もあったからだという。
オランジュ・ベロドロームはガイドツアーもあって見学が可能。所要時間1時間15分で、大人は13ユーロ(約1700円)、6~12歳は8ユーロだ。