■ツール・ド・フランス取材中にフランスの最新スマホ事情を検証
仕事として期間中200本以上の原稿、高画質な画像などを各メディアに送信する必要があるので、ツール・ド・フランス期間中はサルドプレス(プレスセンター)に通信環境を整えるフランステレコムの高速通信を契約している。23日間で600ユーロするが、安定した環境の中で作業をすることが長丁場では重要で、それはプロとしてはしかたがない。その一方で、SNSに画像やコメントをアップする程度なら有料サービスを使わなくても十分だということに気づいた。
大容量のデータ送受信を気づかずにしていて高額請求が発生したりするので、まず設定を間違えないようにしよう。国内大手3キャリアの海外向けパケット定額サービスは1日あたり2000~3000円する。今回のツール・ド・フランスではフランスの他にスペイン、アンドラ、スイスに入国したが、その都度日本の契約キャリアからSMSメールで案内が届く。無料で使いたいならこれらの案内は無視してよく、不注意にも使ってしまわないように設定を変更する必要がある。
■Android、iPhoneの設定が必要
Androidの場合、設定→その他の設定→ネットワーク設定→モバイルネットワークと進み、ここに表示される「データ通信」「データローミング」「4Gを利用する」のチェックをすべて外す。iPhoneの場合はモバイルデータ通信のボタンをオフにする。こうするとSNS投稿すると自動的に海外ローミングしてしまうことがなくなる。逆に言うと、この時点ではSNSに投稿できなくなる。
それではSNSに投稿するためにはどうしたらいいか。ホテルやカフェ、博物館や公園などの公共機関などで提供されるWi-Fi(フランスではウィフィと読む)の電波を拾って、所定の設定を行ってアクセス可能にする。カフェなどの店頭に「Wi-Fi Gratuit」とあったら無料という意味なので利用者は使用可。全国のマクドナルドなどのチェーン店でも無料提供しているので便利だ。
ところがこれからがちょっとだけテクニックが必要。まず自分のスマホのWi-Fiをオンにする。次に拾える電波を表示してクリックすれば自動接続する。これだけで使えるWi-Fiサービスもあるのだが、そうではないケースも多い。電波が接続済みになったら次にブラウザを立ち上げる。そうすると画面にサインインのページが表示されてくるので、必要事項を記入する。ブラウザを立ち上げてもサインインページが表示されなかったら、一度ブラウザを終了して再び立ち上げると表示されるはず。
■多様なサインイン
このサインインもさまざまなスタイルがある。ホテルなどではフロントでパスワードをもらってそれを入力。あるいはブラウザに必要事項を打ち込んで登録を求めるものもある。メールアドレスを求めるサイトもあるが、ボクの経験上から判断すればデタラメに打ち込んでも問題なく使えることがほとんどだ。というのも、律儀にアドレスを打ち込んでしばらくするとスパムメールが来るようになったので。メイン使用しているアドレスは登録しないほうが無難。
そんなこんなでツール・ド・フランスのツイートはほとんど無料アクセスで公開中。
第17ステージはスイスらしい絶景が楽しめるな。 pic.twitter.com/DSLuIYiHpp
— 山口和幸 (@PRESSPORTS) 2016年7月19日
毎年ツール・ド・フランス取材に来ていると毎年のようにこのあたりのスマホ事情が進化していることに気づくので、今回は2016年現在の情報。フランス旅行の際は試してみてね。