その昔は、ようやく探し当てたホテルに着いたら3年前に泊まったところだった、なんてことがよくあった。記録に残してきちんと管理すればもっと旅がやりやすくなると2004年からゴールのサルドプレス(プレスセンター)の施設状況や連日のホテルの特徴などを記録。周囲のおいしいレストランやコインランドリーのありかなども書き込む。写真もふんだんにあるのでそれをリンクさせれば完璧な旅行ガイドだ。
■取材を快適にするホテル選び
ここ数年はインターネットの予約サイトがかなり使えるようになって、ツール・ド・フランスのコース近くの宿泊施設をピンポイントで予約することもできる。ホテルドットコムとかブッキングドットコムなどあるが、どちらで予約してもホテルに着いたら「ああ、エクスペディアね」と言われる。どうやらフランスではネット予約は総称してエクスペディアらしい。
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新興ホテルチェーンもいくつか登場。どれもシンプルながら快適でこれまでのフランスにはなかったスタイルだ
フランスにはアコーホテルとルーブルホテルという二大ホテルグループがあってツール・ド・フランスの関係者やチームも利用している。前者はソフィテル、ノボテル、イビスなど、後者はカンパニール、プルミエクラスなどがあり、予算に応じて選択できる。ほとんどが郊外型で広大な駐車場を擁し、クルマで全日程を回るツール・ド・フランス関係者には利用しやすい。
こうした大手チェーン系はシステムが同じなので安心できるが、その反面何日も同じようなホテルが連続すると退屈しないでもない。昨年あたりから新興ホテルグループも進出し、安価でありながら快適環境なので、これらを駆使するのも新しいフランス旅行手段になりそうだ。
ちょっと遊び心で面白そうなホテルもたまに予約する。例えばカルカッソンヌを出発する前夜は、その郊外にある町に空き部屋を見つけ、ネット予約してみた。1泊1万5000円とちょっと高めだったが、たまには快適な部屋でのんびりとするのも必要だなと思った。
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ホテルの窓から広場を見下ろす。1泊1万5000円以上出せば気持ちのいいホテルに宿泊できる
カーナビに住所を入力して到着したのだが、民家が連なるだけの通りでホテルらしきものがまったく見あたらない。こういうときは町の人に聞くのだが、だれも知らないという。少しあせり始めたが、こういうときは気分を落ち着かせるのに限るので、もう一度住所を頼りにたずねたら民家のドアにホテル名があった。これじゃあホテルの場所分かんないよね。
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これがホテルの入口とは最初は分からなかった
呼び鈴を押して入ってみたらビックリ。プールサイドにあるボクの部屋はカーテンに仕切られたプライベートテラスがあってソファでくつろげる。2回に2部屋があるだけで民家を改装したようなプチホテルだった。レストランはこの町になさそうなので、閉店間際のスーパーで食材を買って部屋飲み。
海パンを持ってないのでプールは利用せず。でもこの部屋にないものはテレビと机。テレビはサロンにあるけど、こういうところでパソコン打ったりしないんだろうね。部屋飲みしながらも仕事を続けたのは言うまでもない。