日本男子バスケットボールリーグのB.LEAGUE(Bリーグ)が6月16日、東京都内で決起会を行った。日本バスケットボール協会の川淵三郎会長、大河正明チェアマン、全36クラブの代表者が集い、Bリーグ成功に意欲を見せた。
「36クラブが一堂に会して、9月22日の開幕に向けて決意を新たにするのは初めてで緊張している」
壇上に上がった川淵会長の表情は硬い。男子バスケットボールの日本代表チームは7月にセルビアでリオデジャネイロ五輪世界最終予選に挑む。まずそのことに触れた。
「何とか奇跡を起こしてもらって、Bリーグのスタートにいい影響をもたらしてくれるといいが、かなり厳しい状況であることは事実。しかし、私は奇跡を信じている」
続けて、集まったBリーグ各クラブの代表者たちにこれまでとは違った意識、より強い気持ちでBリーグ開幕に臨んでほしいと川淵会長は訴えた。
「従来の発想を変えた形でBリーグはスタートした。今まで過去10年以上、bjクラブなどを運営してきた皆さんが、過去と比較するのではなく、まったく新しい発想のもとにBリーグを成功させよう、そういう気概がなくては絶対成功しない。そこを肝に銘じてください」
「この辺でいい、ということはありえない。少なくとも初年度はすべての試合のアリーナを満員にするくらいの決意が必要。今までは1500人ぐらいが平均だった、だから2000人も集まればいいだろう…なんて考え方では、Bリーグは成功しない」
チームが気にするのは集客だけではいけない。選手の練習量や身の回りにも気を配る必要性についても言及。男子バドミントンの日本代表選手が不祥事でリオデジャネイロ五輪出場を見送られた件に触れ、「(選手に)注意できなかったのは経営者、監督、コーチの責任」として、選手の日頃の行動をきちんと見守っていく大切さを語る。
Bリーグ、そして日本バスケット界を盛り上げるため、常識にとらわれずチャレンジすよう各クラブに川淵会長は期待している。
「従来の常識から脱して、さらに一段と大きな上を目指してBリーグが発展していってほしい。そのことが東京オリンピックで日本代表が成果をあげられる、そしてその先々の日本代表が強くなる、そのもとになることを皆さん自身が信じて、選手に対応していってもらいたい。常識にとらわれるな。いつも言うように、コペルニクス的展開。どこまで考えても解決できない時は、たとえ常識に反するとしても、考え方を180度変えて考えろ」
Bリーグは9月22日にアルバルク東京vs琉球ゴールデンキングスの対戦で開幕する。舞台は国立代々木競技場第一体育館だ。
《五味渕秀行》
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