●ゴールデンステート・ウォリアーズ
最注目はやはり昨季の王者です。なんと今季は12試合連続負けなしで、エースのステフィン・カリーは1試合平均33.7点をマーク。シーズンMVPに輝いた昨季よりも約10点多い数字となっており、このペースを維持できれれば自身の持つリーグ最多の3ポイントシュート成功数を上回り、得点王も見えてきます。
ウォリアーズは今夏、選手育成コンサルタントとしてダラス・マーベリックスで優勝に貢献し、NBA歴代9位の3P成功率(42.8%)を記録しているスティーブ・ナッシュが就任。ナッシュのサポートも加わり、絶好調のエースが率いる快進撃はどこまで続くのか期待が高まります。
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ステフィン・カリー
●シカゴ・ブルズ
今季もケガを抱えながら満身創痍のプレーですが、チームを牽引するポイントガードのデリック・ローズが復帰しました。ローズは負傷によるたび重なる離脱にもかかわらず、切れ味の良いドライブを見せており、復調のきざしを見せています。
しかし、彼の穴は11月18日のフェニックス・サンズ戦で今季自己最多の32得点を記録したジミー・バトラーやパウ・ガソルのベテランの技で補っており、上々の滑り出しとなっています。現在レブロン・ジェームズのいるクリーブランド・キャバリアーズを抑え、勝率でイースタン・カンファレンス首位に立っており、安定した強さを見せています。
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デリック・ローズ
●サンアントニオ・スパーズ
ポートランド・トレイルブレイザーズの代表的な選手だったラマーカス・オルドリッジが電撃加入しました。現役最長となるヘッドコーチのグレッグ・ポポビッチやベテランのビッグ3であるティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリという安定の布陣に強力な新戦力が加わったことで、今季は2014年来のNBAファイナル優勝も見えてきました。
11月18日に行われたデンバー・ナゲッツ戦では、パーカーやオルドリッジ、カワイ・レナードなど5名の選手が10得点以上をとる得点力も見せています。今季ホームでいまだ無敗をキープしている組織的なバスケットにも注目です。
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ラマーカス・オルドリッジ(左)
●クリーブランド・キャバリアーズ
惜しくもファイナルでウォリアーズに敗れましたが、レブロン・ジェームズ、ケビン・ラブ、カイリー・アービングのビッグ3がチームを引っ張ります。昨季は故障で長期離脱を余儀なくされたラブとアンダーソン・ヴァレジャオが、開幕戦から出場。
一方、アービングが離脱中のため層の薄かったガード陣に、新しく得点力のあるガードのマシュー・デラベドバ、3ポイントシュートが得意なモー・ウィリアムズとチームを渡り歩いてるマルチシューターのJR・スミスが加入。
ガード陣が増えたことで得点を取れるプレイヤーが増えたもののボールがしっかりと回るようになり、個人の突破ではなくチームで形を作ってからの得点が増えたのは好材料です。ここにアービングが戻ってくれば、昨季の雪辱を晴らせるかもしれません。
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レブロン・ジェームズ
●マイアミ・ヒート
レブロンら主力選手が抜けたことで戦力ダウンし、思うような結果が出せずに苦労していました。しかし今季はチームをしっかりとコントロールできるスロベニア人ガードのゴラン・ドラギッチが加入し、ここまで7勝4負と順調な滑り出しとなっています。
注目は昨季からメキメキと頭角を現してきた新星の大型センターであるハッサン・ホワイトサイド。インサイドが弱かったヒートのなかで孤軍奮闘を見せ、長いウイングスパンとパワフルなプレイでオフェンスリバウンドにも積極的に貢献し、得点を量産しています。
今季ドラフト10位で指名されたジャスティス・ウィンスロウにも期待。名門デューク大で1年生ながら主力として活躍し、NCAAトーナメントでは平均14.3得点9.3リバウンドと攻守両面から貢献し、優勝の立役者となりました。アーリーエントリーでNBA入りとなったルーキーとベテラン勢の融合で復活を狙います。
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ハッサン・ホワイトサイド
東西どちらのカンファレンスでも、新戦力やチームの安定感、エースの活躍によって今季期待のチームが盛りだくさんのNBA。これからますます白熱していくリーグから目が離せません!