2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることで、スポーツ業界に注目が集まっている。業界ではヘッドマウントディスプレイやドローンといった技術を導入することで、新しいスポーツを生み出そうという試みも行われている。
日本科学未来館で開催されたデジタルコンテンツEXPO2015で10月23日、研究者や起業家たちによる「スポーツを変えるコンテンツ技術の可能性」をテーマにしたシンポジウムが実施された。評論家で「PLANETS」編集長の宇野常寛氏によるプレゼンを紹介する。
スポーツは「嫌い」と一刀両断する宇野氏。独特の話しぶりとユーモアによって会場の温度を上昇させた。
●スポーツを変えるコンテンツの可能性
「宇野と言います。評論家です。専門はなんだ、って聞かれたら『仮面ライダーかAKB』って答えています。いわゆるオタクです。今日は暇な学生とかが集まって、コンテンツ×スポーツ超アツいじゃん、オリンピックも近いし!みたいな雰囲気だと思って、プレゼンを作ってきました」
「僕にとってスポーツとは?ということを考えてみました。僕のスポーツに対する印象ですが、こんな感じです」
1、苦手(喘息持ち)
「まぁ嫌いです。喘息持ちなので。中学生くらいのときに「あ、サボればいいんだ」ということに気づいて、ラクになったんです。高校を卒業するときには体育の先生に『俺はついにお前に体を動かす喜びを教えてあげられなかった』と言われました」
2、ウザい(体育会系イデオロギー、感動の強要)
「僕、日本代表の試合とか1秒も見ませんからね。体育会系のイデオロギーが嫌なんです。スポーツジャーナリズムというか。なんでみんなと一緒に感動しなきゃいけないんですか?お前の優勝なんて知ったこっちゃないですから。(ラグビー日本代表の)五郎丸も名前は知っているけれど顔分からないですし」
3、興味ない(もっとアツくなれるものがある)
「整理すると【1】苦手(これはしゃーない)、【2】ウザい(これは業界文化の問題)、【3】興味ない(←ここはケアできるのでは?)、ということです。"興味ない"という部分をいかに変えていくことができるのか。まさにここがスポーツとコンテンツの関係を考えていくうえで注目していく部分なんじゃないかと思います」
※ ※ ※
●PLANETS編集長が語る
その1 スポーツは、苦手・ウザい・興味ない…どう解決する?
その2 自分がハマれるものと、スポーツの違いを考えてみる
その3 お客さんは見ているだけじゃ満足しない
《編集部》
page top