雨は雨具があればしのげる。そこで、雨の中でも走り出す。怖いのはスリップ事故だが、ロードバイクの場合タイヤに溝がなくても接地面積が小さいのでクルマよりはるかに面圧が高く、またスピードも遅いためタイヤが水に浮いてスリップするハイドロプレーニング現象は起きにくく意外とスリップしない。
ただし、鉄板や横断歩道のペイントなどツルツルした路面では、注意しないとスリップする。雨で一番私が危険を感じたのはブレーキだ。リムをブレーキシューで挟む"リムブレーキ"ではビックリするほどブレーキが効かない。ドライ時の三分の一以下の感じではスピードをだして走る気がしない。
●雨の日の走行には簡易型フェンダーを利用
そこで私の愛車、ジャイアント・DEFYを雨の日でも使うことにした。DEFYはエンデュランスモデルだが、 ディスクブレーキを採用しているのだ。ドライではリムブレーキに対してそれほど大きなアドバンテージは感じられないのだが、雨天では明快に差が出る。ディスクブレーキは効きがほとんど落ちないので安心感が違う。

愛車ジャイアント・DEFYにフリンガーの簡易型フェンダー「SW-819FR」を装着
ただし、雨天の走行ではタイヤが跳ね上げる水しぶきで、自分の背中やフレームを汚してしまう。そこで登場するのが簡易型フェンダーとなる。フロントフォークやシートステーに、ゴムやプラスチックのベルトで取り付けるものだ。今回私が選んだのはフリンガーの「SW-819FR」だ。
選んだ理由は、ポリカーボネート素材で軽いこと。また、ステンレス製ステーを取り付けるこのモデルは、プラスチックのベルトとネジでガッチリと強固に取り付ける方式だからだ。さらにフェンダーとステーもプラスチックのアダプターで簡単に着脱できる。

フリンガーの簡易型フェンダー「SW-819FR」(写真は前輪用)
とは言うものの、取り付けの容易さだけで言えばフェンダーとステーはあらかじめ固定され、そのステーはシートステーとはゴムベルトで締め付けるタイプの方がずっと簡単で手早い。特に取り外す時に、ゴムを指で引っ張るだけなので数秒でできる。
だが、フリンガーのフェンダーでは、プラスチックベルト前後8本のネジを緩めるために結構時間が掛かる。

フリンガー・SW-819FRはしっかり固定できる
さすがに着脱時間はネジ締めの分だけかかるが、ガッチリと取り付けられるためメリットは大きい。実はゴムベルトで取り付けるタイプはフォークやシートステーとの取り付けが甘いため走行中にズレやすい。するとタイヤにフェンダーが擦れて「シューッ」と異音がすることがある。ゴムベルトは経年劣化しやすいデメリットもある。
SW-819FRのプラスチックベルトならしっかりと強固に装着でき、タイヤと擦れないので気持ちよく走れる。色はシルバーとブラックがある。
フリンガーのフェンダー「SW-819FR」は重量360g、サイズは700C用、実売価格は3500円ほどだ。