【サッカー日本代表】拙攻を繰り返した日本にブーイング、岡崎「仕方ないこと」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【サッカー日本代表】拙攻を繰り返した日本にブーイング、岡崎「仕方ないこと」

スポーツ 短信
日本対シンガポール(2015年6月16日)
  • 日本対シンガポール(2015年6月16日)
  • 日本対シンガポール(2015年6月16日)
6月16日に行われたロシア・ワールドカップ2次予選、対シンガポール戦で日本は0-0の引き分けに終わった。FIFAランク154位のシンガポール相手に、最後まで攻め手を欠いた日本。試合後は拙攻を繰り返したチームにスタンドからブーイングが浴びせられた。

シンガポールは人数をかけ日本の中央突破を阻止した。それならとサイドから切り崩そうとしても、そこは常に複数の選手がケアしている。一旦ボールを柴崎や長谷部に戻し、逆サイドへ振って崩せればよかったがそうした展開は見られなかった。

ピッチ横でバヒド・ハリルホジッチ監督は何度も手を広げ、ワイドに使えと指示を出すような仕草も見せた。しかし前線で選手はどんどん中央に集まり、ゴール前は敵味方入り乱れた密集地帯となる。

団子状態からの不完全なシュートを繰り返す間に、シンガポールのGKがノリ始め、いよいよ日本は苦しくなった。それでも前半から攻め続けたことにより、守備に神経を使ったシンガポールの足が止まる。

ここでハリルホジッチ監督は後半16分、香川真司に代え大迫勇也を投入する。シンガポールが疲れて前へ出る力を失ってるなら、多少乱暴でもゴール前に放り込みを繰り返し、チャンスを多く作り出す。そのために中央の人数を増やした。理にかなってはいるが、同時にこれはチームの創造性欠如にひとつの見切りをつけた瞬間でもある。

大迫は積極的にゴール前で動きボールを呼び込もうとする。だが本人も試合後「(パスが)足下、足下になったのが、点を取れなかったひとつの要因」と語ったとおり意思疎通ができていなかった。

これでも足りないと見るや、ハリルホジッチ監督は柴崎岳に代えて、原口元気を投入する。長谷部誠の1ボランチ気味にシステムを変更し、原口には「チャンスがあったらゴール前へ」と指示を出した。

しかし本来のポジションとは違う場所に入れられた原口は、失敗の許されないワールドカップ予選で守備の意識が強く働き、期待された前へ出て行く動きは見られなかった。こうなるとただボールの供給役を長谷部ひとりに減らしただけになる。

最後まで膠着状態を打開できず、日本はホームでシンガポール相手に勝ち点1に終わった。

岡崎慎司選手のコメント

「ブーイング受けるのは仕方ないことだと思う。これでワールドカップ予選が始まったということで、次の試合では勝っていい形でもう一度スタートできるようにしていきたいと思います」

長谷部誠選手のコメント

「ブーイングに関しては当たり前のことだと思っています。それを僕たちはすべてしっかり受け止めなければいけない。この悔しさは僕たちだけじゃなく、サポートしてくれる皆様も感じたと思うので、これからの試合で自分たちが結果を出して返していくしかない」

3月に就任してから親善試合では好調。日本サッカーに新しい風を吹き込んだかに見えたハリルホジッチ体制だったが、相手が割り切った守備を見せると力んで自滅する代表の悪癖は相変わらずだった。

《岩藤健》

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