荒れた展開で幕開けしたタイトルマッチは、第2ラウンドも激しいものになった。
ラウンドが変わってもヴェラスケスは打撃を中心に攻める。強力なパンチにローキックを織り交ぜ圧力をかけた。だが中間距離での打ち合いなら、リーチの長いあるヴェウドゥムにもチャンスがある。時おりヴェウドゥムのジャブがヴェラスケスの顔面をとらえた。
1発の破壊力ではヴェラスケスだが、的確に相手の顔面に当てた数はヴェウドゥムのほうが多い。ヴェラスケスはフックやアッパーを何度も受けた。
このラウンド明らかにヴェラスケスの動きが失速した。パンチから右ローのコンビネーションを愚直に繰り返すが、いいときのような力強さが感じられない。ヴェウドゥムのアッパーから追撃のヒザを受け、もはやダウン寸前といった様子で第2ラウンドが終了した。
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第3ラウンドに入るとヴェラスケスはテイクダウンを取りにいく。しかしグラウンドでコントロールすることはできず、すぐに立ち上がって仕切り直しとなった。
スタンドでは左のハイキックが入り会場も盛り上がる。だが直後、組み付きにいったところで不用意に頭を下げると、一瞬の隙をヴェウドゥムが見逃さなかった。右腕が首に絡みつきフロントチョーク。ケージに押しつけられながら、なんとか頭を抜いたヴェラスケスだったが、ここでも追撃のヒザをもらってしまう。
リング中央で打撃の応酬に戻った両者。ヴェラスケスは再びテイクダウンを狙う。これにヴェウドゥムは冷静にフロントチョークを合わせ、今度は逃さず一気に絞り上げた。
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