■高地トレーニングに費やした時間が明暗を分けたか
欠場前のコンディションが戻っていればヴェラスケスの圧勝。戦前そんな予想も聞かれたが、終わってみれば最初から最後まで優勢に試合を進めたのはヴェウドゥムだった。
勝因はどこにあったのか。ヴェウドゥムは試合後のインタビューで「34日前からメキシコに入り、練習を続けてきました。高地に慣れるのは非常に大変です。私はいい戦略を持ってオクタゴンに入り、大きな夢をかなえました」と語り、会場の立地を考慮し、高地トレーニングを積んだことが勝因のひとつだと挙げた。
対するヴェラスケスは「2週間の高地トレーニングを積んできたが、それでは十分じゃなかったようです」と、対応不足が失速につながったと悔やんだ。
UFCとしてもヴェラスケスに期待してのメキシコ開催だったが、どうも今回はそれが裏目に出たようだ。
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ヴェラスケスは「みなさん本当にすみません。私の夢は皆さんの前で勝つことでしたが、今日それを達成することはできませんでした。今後もモチベーションを保ち続け、ベルトは取り返します」と会場のファンに語りかけた。
エメリヤーエンコ・ヒョードルからの1本勝ち、マーク・ハントをヒザからのパウンドでTKOなど、記憶に残る衝撃の勝ちが多いヴェウドゥム。今回も多くのファンや関係者を驚かせる勝利となった。