岩田:ぼくはツーリングをすすめたいです。ロードバイクは元々は競争用の自転車だからスピードを出すことに特化している。ロングライドも距離が長くなっていくし、レースも速いカテゴリーになっていく。
例えば「ロングライド100km走れました!良かった!完走したぞ!」なんてうちはいいのだけど、200km、300kmになってくると、もう果てしないわけですよ。じゃあ次は1000kmか、みたいな。それではどこかで燃え尽きてしまうと思うんです。それで自転車を降りてしまうのはもったいないので、もっと長くできる趣味として「旅(ツーリング)」をオススメしたいです。
1日100kmも走らなくていいと思う。50kmとか70kmとか走りながら観光する。京都へ行って、お寺を巡って、美味しいものを食べて帰ってくるとか。そういう走るだけではない楽しみもあると、歳をとってからも(自転車を)楽しめるからいいと思います。
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京都をサイクリング
エントリー層といっても、昔みたいに中高生が始めるだけじゃなく、今は40代50代の人で初めてスポーツバイクに乗りだす人も多い。乗り始めて最初は健康になって痩せていくし、すごく楽しいわけですよ。だけど、ある程度やってしまうとそれもひと段落ついてしまう。
で、次なにやろうとなって、どんどん自分の限界に挑戦していって。でもどこかで限界が来るんですよ、ぼくもそうなんだけど。だから、その先の楽しみとして旅がいいなあと思います。
■自転車で旅をする
自分の自転車を旅先まで持参してもいいし、当サイトの連載コラム【山口和幸の茶輪記】で紹介しているような現地のガイド付きサイクリングツアーなどは、手ぶらで行っても楽しめますね。
岩田さんは前回、自転車イベントの選び方で「旅行も兼ねて行くと面白いですね」と話してくれました。自転車は遠くへ行ける乗り物。それで自由に観光地を走ったら、行動範囲も広がって一層旅が充実しそうですね!
最後に岩田さん、自転車を始めたい人へ伝えたいメッセージがありましたら、ぜひ。
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