3月21日にTwitterで現役引退を表明したNBAのスーパースター、スティーブ・ナッシュは会見を開き、ロサンゼルス・レイカーズでのキャリアを「残念なものだった」と語った。
現役生活19年で8度のオールスター選出、2度のシーズンMVPに輝きアシスト王は通算5度獲得している。2000年代にフェニックス・サンズの顔として活躍した。だがレイカーズに移籍した2012年以降は、度重なる怪我により思うような成績を残せなかった。
最近は腰の怪我でシーズンを全休しており、現役を続けるのは難しい体調だった。ナッシュは悔いが残るロサンゼルスでの生活を、こう振り返った。
「レイカーズと契約したとき、大きな希望、夢にあふれ興奮していた。このような機会を与えられて、とても光栄に感じていた。それだけに結果を残せなかったことは残念。私のキャリア、人生においても難しい時期だった。最終的に何も得られず終わってしまうが、ここまでハードに取り組んだことはなかった」
個人では文句のつけようがない成績を残したナッシュだが、チームとして優勝したことは1度もなかった。過去の大スターにも優勝経験なしで引退した選手は多い。
「優勝できずに引退するのは非常に残念。ただそれと同時に、やり尽くした感もある。過去にも素晴らしいキャリアを残し、優勝できずに引退した選手は多い。きっと彼らも私と同じように考えているのだろう。最後の砦を乗り越えられていたら、と考えてしまう」
引退会見では無念も口にしたナッシュ。また1人、偉大なプレーヤーがユニフォームを脱ぐ。
《岩藤健》
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