チェコ・タボールでの2015年UCIシクロクロス世界選手権、2月1日のエリート男子は20歳のマチュー・ファンデルポール(オランダ)が見事な独走で史上最年少王者の偉業を達成した。
まだU23カテゴリーの年齢ながら、ファンデルポールは同じく20歳のライバル、ワウト・バンアート(ベルギー)とともに今大会はエリート男子のカテゴリーで出場した。
その決断が間違ってなかった証拠に、ファンデルハールは1周目終盤に早くも単独先頭に立つと、シケインをバニーホップで越えるテクニックとパワーを駆使し、ライバルたちとの差を開いていく。
一方、バンアートはチェーンが落ちるトラブルとクラッシュで後退。2番手は今季ワールドカップ総合優勝のベテラン、ケビン・パウエルス(ベルギー)がラルス・ファンデルハール(オランダ)を従えて走るが、首位を行くファンデルポールとの差は縮まらない。
残り3周でファンデルハールがパウエルスを抜き去って2番手に浮上すると、一時は首位のファンデルポールまで7秒差まで詰め寄るが、再び引き離される。
終盤に入るとトラブルで遅れていたバンアートが挽回し、パウエルスを抜き去って、ファンデルハールと銀メダル争いを展開する。
その間、ファンデルポールはライバルたちの争いをよそ目に独走を続け、涙を浮かべながらトップでゴール。エリート男子のタイトルを勝ち取った。
2位争いは最後のスプリントをバンアートが制して銀メダルを獲得、ファンデルハールは2年連続で銅メダルとなった。
優勝したファンデルポールは、ジュニア男子カテゴリーでシクロクロス世界王者に2度、さらにロード世界王者も1度獲得している。また、19年前には父アドリエもシクロクロス世界王者に輝いた二世選手である。
エリート男子の表彰台は金メダルが20歳のファンデルポール、銀メダルが同じく20歳のバンアート、銅メダルが23歳のファンデルハールと世代交代を印象付ける結果となった。
日本勢は山本和弘が2周遅れの38位、竹之内悠が3周遅れの45位だった。
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