オーストラリアの英雄カデル・エバンス(BMCレーシング)が、2015年2月1日、自らの輝かしいキャリアに終止符を打った。現役最後のレースでも優勝争いに食い込み、5位でフィニッシュする活躍だった。
2009年ロード世界選手権優勝、2011年ツール・ド・フランス総合優勝とオーストラリア人初の快挙を達成してきたエバンス。37歳の今年、現役最後のレースに選んだのは地元オーストラリアで初開催される自らの名を冠したレース、カデル・エバンス・グレートオーシャン・ロードレースだった。このレースは、エバンスの地元バーロン・ヘッズも通過する。
地元ファンが見守る中、エバンスは残り10kmの勝負どころでアタック。これが決定的な動きとなり、このとき形成された9人の集団の中からジャンニ・メールスマン(エティックス・クイックステップ)が優勝した。エバンス自身は5位と、まだまだ力が衰えていないことを証明した。
「選手としての視点からでは、今日は先頭集団に入れて満足だった。それほどアップダウンの厳しいレースじゃなかったけど、風が強いコンディションだった。内容の濃い、激しく、アグレッシブなレースだった」とエバンスは満足そうにレースを振り返った。
そして「選手たち、全選手を声援で駆り立ててくれた観客、応援の雰囲気にも感謝しなければならない。ほとんどクラシックのような雰囲気だった」とレースを盛り上げてくれた選手仲間、観客への感謝を惜しまなかった。
今後、エバンスはスイスの自転車メーカー、BMCのブランドアンバサダーを務める。
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