2015年ツアー・ダウンアンダー、1週間後に引退を控えているカデル・エバンス(BMCレーシング)は20秒差の総合3位でレースを終え、まだまだ力が衰えていないことを証明した。
2009年にロード世界選手権、2011年にツール・ド・フランスを制したエバンスだが、地元オーストラリアのダウンアンダーでは最後まで総合優勝に手が届かなかった。昨年はサイモン・ゲランス(オリカ・グリーンエッジ)から、わずか1秒差で総合2位だった。
今年エバンスより上位に入ったのは若きチームメイトのローハン・デニス、そして2位のリッチー・ポート(チームスカイ)。表彰台全員がオーストラリア人となったのは、ダウンアンダーの17年の歴史で2度目のことだった。
37歳のエバンスは、表彰台の上から別れを告げられることに満足していた。
「表彰台に上がるのは、例え1番上じゃなくても、自分が世界3位なんだなと思うよ。このレベルで自転車レースにサヨナラするのは、ちょっと願っていた以上だ」
「何よりも、僕は最高のチームメイトとしてここに来た。次世代の選手にバトンを渡すため、ここでローハンにジャージと首位をもたらすためだったんだ」
BMCレーシングのジム・オショウィッツGMは「我々はカデルのためにここにやってきた。彼はトライし、3位になった。でも、ローハンの方がちょっとよかったんだ」と、エバンスの奮闘ぶりを称えた。
エバンスに残されたレースはあと1戦。2月1日にメルボルンで開催される自らの名を冠したレース、カデル・エバンス・グレートオーシャンロードレースだけだ。
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