2015年ツアー・ダウンアンダーで総合優勝を挙げたのは地元オーストラリア・アデレード出身の24歳、ローハン・デニス(BMCレーシング)だった。
2位リッチー・ポート(チームスカイ)をわずか2秒差で抑え、間もなく引退する大先輩のカデル・エバンス(BMCレーシング)を3位に従えて、堂々と表彰台の頂点に上がった。
デニスは世界選手権ではトラックで団体追い抜き、ロードではチームタイムトライアルの世界王者のタイトルを誇り、ロンドン五輪でも団体追い抜きで金メダルを獲得。このダウンアンダーでも第3ステージと総合を制し、ロードレースでもオールラウンダーとしての高い才能を発揮した。
オーストラリア人として初めてロード世界選手権とツール・ド・フランスを制したエバンスの後継者として名乗りを挙げるのに、申し分ない活躍だった。
「ツアー・ダウンアンダーで優勝できるなんて、信じられない気分だ。カデルの最後のワールドツアーレースで達成できたことで、プレッシャーから解放されたよ」
「でも、この最終ステージは楽じゃなかった。スプリントではリッチー・ポートを追いかけた。彼がボーナスタイムを狙いにいく場合に備えてね。でも、チームがすばらしい走りをしたので、心配無用だった」
「彼らは完璧だった。僕の前を走り、風から守ってくれた。僕が後ろに下がったときも、誰かがつねに下がってきて前へと連れて行ってくれた。彼らがこの勝利を助けてくれたし、楽にしてくれたんだ」
チームへの感謝を惜しまなかった若武者デニスの次の大舞台は、2月に挑戦を控えているアワーレコードだ。
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