スペイン全土を舞台に3週間かけて行われるステージレース、第69回ブエルタ・ア・エスパーニャ。第3ステージがカディスからアルコスデラフロンテラまでの197.8kmで行われ、マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ)が優勝した。
中盤にカテゴリー3級の山岳ポイントが4つ連なるこの日、スタート直後から5人の選手が逃げた。ダニーロ・ウィス(BMCレーシング)、ルイス・マス(カハルラル・セグロスRGA)、ジェローム・クザン(ヨーロッパカー)、ジョナタン・フュモー(IAMサイクリング)、それに前日も逃げに乗ったジャック・ファンレンスブルク(MTN・クベカ)だ。5人はメイン集団との差を最大8分に広げる。
メイン集団ではオリカ・グリーンエッジの選手たちが積極的に先頭を牽いていた。総合成績でトップから6秒差の総合8位にマイケル・マシューズがいるからだ。マシューズが区間優勝を挙げるとボーナスタイムにより総合首位に躍り出ることも可能。そのための動きだ。
山岳地帯に入り、残り72kmほどでマスがペースを上げて一人旅が始まる。単独になり山岳ポイントを稼いでいく。しかしペースを上げていた後続はタイム差をどんどん縮め、平坦区間に入りゴールまで25kmを残してマスは吸収される。
逃げをすべて捕まえ落ち着きをみせた集団から、残り12kmでアダム・ハンセン(ロット・ベリソル)が単独アタック。今大会で10大会連続となるグランツール完走も期待されるハンセンだが、残り8kmで吸収される。集団はジャイアント・シマノ、オメガファルマ・クイックステップなどが前を牽く。
第2ステージはゴールまで残り2kmがゆるい登り坂になっている。アルコスデラフロンテラの街にやってきた集団から、最初に先頭に出てきたのはジャンパオロ・カルーゾ(カチューシャ)だ。
残り1km、カルーゾは軽快なペダリングでアタックが決まったかのように見えたが、ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ)とマシューズが追ってきた。最後のスプリント勝負でマシューズが区間優勝をもぎ取り、ボーナスタイムにより総合リーダージャージのマイヨロホも獲得。オリカ・グリーンエッジ狙い通りの結果を出すことができた。
第3ステージは前半は平坦、後半にカテゴリー3級と2級の山岳ポイントがひとつずつある。2級の峠を越えてもしばらくアップダウンが続き、それから一気に下ってゴールだ。
大会は総距離およそ3240km、9月14日まで全21ステージで行われる。
《五味渕秀行》
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