アクティブスポーツで流行中のアクションカメラのご紹介。今回はガーミン(GIRMIN)“VIRB”の第二回目。
◆柔軟なリモートコントロール機能
さすがにガーミンらしいと思われるのは、他のガーミンシリーズのGPSナビなどとのコラボが可能であること。全てではないが、fenixJ、OREGON650TCJ、Edge810J/510Jなど通信機能を備えるデバイスから録画や静止画の撮影がコントロールが可能だ。
これはかなり便利。自転車の手の届かない場所に取り付けたときや、休憩、補給中の自分撮りも出来るからだ。
またiPhoneなどのスマートフォンで設定が出来るのもGoPro同様便利だ。比較的メニューの階層が浅いレイアウトのVIRBでも、現場で設定するのは結構面倒。取説をよく熟知していないとテキパキと設定が出来ない。だがiPhoneなどに無料の専用アプリ“VIRB”をインストールするとWiFi接続で参考写真のような一覧画面から複雑な設定が一度に出来てしまい、大変便利だ。
◆超低消費電力の自転車用無線規格“ANT+”に対応
既にガーミンのGPS機器を使ったことのある人ならお馴染の2.4GHz帯、超低消費電力の自転車用無線規格“ANT+”に対応していることだ。
これによりガーミン社はもとより同規格のデバイスと連携できる。例えば“心拍計”や“ペダル回転数計”(ケイデンス計)など。勿論、GPSデータも取得出来るので、GPSを持たない廉価版の“VIRB”でもガーミンのGPSと接続出来れば位置データを取得出来る。
(位置データに関しては撮影後、パソコンでタイムラプスの静止画、動画を編集の際ソフトの“VIRB Edit”で他のGPSデータと動画とをマッチング出来る)
この様に“ANT+”仕様で拡張性が高いのも特徴だ。
◆便利な自動録画(VIRB Eliteのみ)
GPS機能ゆえに出来るのが移動している時だけ録画する“自動録画”だ。停止すると録画を停止し、不要なメモリーの消費も防げる。
“スキーモード”があり、これはスキーで滑走中は録画し、リフトでの移動では停止するもの。GPSを利用するガーミンらしい仕掛けだ。
◆ダッシュボート
1.4インチのカラーディスプレイが上面にあり、ここにダッシュボードと呼ばれる各種のインフォメーションが見やすく表示される。例えば参考写真では左から“心拍数”、“高度”、“気温”など選ぶと時間の経過と共にグラフ表示され、それぞれMAXとMINが表示。その他にも“スピード”、“コンパス”、“経過時間”“ケイデンス”、またガーミンらしいのは“加速度”などあり、トレーニングでもツーリングでもその時々の状態を楽しめる。また、帰宅後もPCの“VIRB Edit”で確認でき、個人的にもまた仲間にも公開して再びあの時の興奮を味わえるのだ。
◆インターバル撮影の静止画は“ベースキャンプ”(BaseCamp)で楽しめる。
前回ご紹介した静止画のパラパラ動画(タイムラプス)は動画モードで撮影する。
が動画モードではなく、静止画モードの“セルフタイマー”利用のリピートオン設定でもインターバル撮影が可能。
ただし、残念ながらこの静止画はPCソフトの“VIRB Edit”では表現できない。そこで“ベースキャンプ”(BaseCamp)の出番だ。
PCにUSB接続で“VIRB”本体を接続すると認識してくれ、簡単に走行軌跡とその時の静止画が画面に表示され写真とその位置が同時に見られるのは楽しい。欲を言えば、これらの写真がスライドショーで見られると更に満点なのだが、将来に期待したい。
◆SONYアクションカメラ、GoPro、そしてガーミンのVIRB、結局どれがいいのか
今回、SONYアクションカメラ、GoPro、そしてガーミンのVIRBを使用してみた。それぞれ特徴があり、甲乙付け難いが、大きく分けると、まずは“GPS”の位置情報が必要かどうかだ。
特に位置情報に拘らないのであれば、GoProの画質の良さとアクセサリーの充実さは魅力だ。ロングツーリングでの静止画を繋げるパラパラ動画、タイムラプスも簡単に出来、しかも再生速度がかなり自由に設定出来るのが楽しい。
だが、私のように自転車ツーリングでのその軌跡も見たいのではあれば、“SONYアクションカム”か“VIRB”しかない。
“SONYアクションカムは”小型でしかも軌跡が見られ、又画質の点でも秀でている。
だだ静止画のタイムラプスの再生時間が固定のため、短い走行距離の時はアッと言う間に流れてしまうので、ちょっと物足りない。
ガーミンのVIRBの場合、主として自転車をターゲットとしているだけあり、まさに自転車乗りには嬉しい仕様だ。動画、静止画、タイムラプス画像ともGPSデータや軌跡とリンクされている。タイムラプスも簡単に出来る。(表示時間をもう少し延ばせると更に嬉しいのだが、短い距離の時はもう少しゆっくり見たいところだ)
更に特筆すべきは、“心拍数”、“ケイデンス(ペダル回転数)”、“気温”、“スピード”、“高度゜、“加速度”などマニアックなデータも表示、記録出来、画質よりもこれらのデータを重視するユーザーに向いている。走行軌跡を一般に公開するときには地図データが表示されないのは致命的に惜しいが、個人で見る分には地図も表示されとても楽しい。
3台の特徴あるカメラはそれぞれ、ご自分のプレイスタイルにあったものを選んで頂きたい。
《津々見友彦》
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