東欧のポーランドを舞台にしたステージレース、第71回ツール・ド・ポローニュ。最終日となる第7ステージの個人タイムトライアルがクラクフ市内を往復する25kmで行われた。
この日の注目は何と言っても地元ポーランドのラファル・マイカ(ティンコフ・サクソ)だ。今大会山岳ステージで2勝を挙げ、ツール・ド・フランス山岳賞の実力を見せつけたマイカ。しかし個人タイムトライアルは決して得意とは言えない。総合2位、スペインのベナト・インサウスティ(モビスター)とのタイム差はわずかに18秒。総合争いはマイカから1分以内に11人がひしめき合う混戦状態だった。
しかしふたを開けてみれば、マイカは優勝したベルギーのクリストフ・バンデワーレ(トレックファクトリーレーシング)から43秒遅れの区間13位。総合3位、スペインのヨン・イサギレ(モビスター)に総合タイム8秒差まで詰め寄られたがマイカには及ばなかった。マイカが総合リーダージャージを守りきった。
こうしてマイカが見事に地元ポーランド人として、第71回ツール・ド・ポローニュの総合優勝者の座についた。クラクフ市内は文字通りマイカへの大声援で包まれた。新しいヒーローの誕生により一層ポーランドのスポーツ界、自転車界が活性化することだろう。
《五味渕秀行》
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