高齢者と向き合い続けて20年、高齢者外出介助の会 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

高齢者と向き合い続けて20年、高齢者外出介助の会

オピニオン コラム
高齢者の外出を支援しつづける永井佳子さん(右から2番目)
  • 高齢者の外出を支援しつづける永井佳子さん(右から2番目)
  • 会での団らん風景
総務省によると2013年、日本の65歳以上の高齢者が総人口の25%、4人に1人が高齢者となったことが発表された。

高齢者の実態に対し同会ではたくさんの相談や問題が日常的に発生する。中でも問題になっているのは老人ホーム、入院治療に入ると逆に寿命を縮めるケースがあとを絶たないという意外な事実。つい最近のケースも、足を骨折して入院した病院で寝たきり状態が続いて筋力が衰え、歩けなくなり、自宅での生活もままならなくなった高齢者が亡くなったというもの。このケースはよくあるという。

「病院は治療はしてくれるがその後の生活のことを考えていない。高齢者には自分の自宅で食事もトイレも散歩も自分の力でしたいというプライドがある」と同会会長の永井佳子さん(70)。

同会ではそういった高齢者がなるべく体を衰えさず、そのままの生活で過ごし自宅で最後を迎えられるようにするための支援を行っている。

その中で、特に大切なのが高齢者が引きこもりにならないよう家から外出するきっかけを作ること。外に出て、人と出会い、ちょっとした歩行で体を使い筋力を保持する。

そのきっかけを作るために同会では、食事会やハーモニカコンサート、ちょっとした散歩など毎月、たくさんのイベントが企画されている。そういった中で、寝たきりで話もできない状態だった高齢者が自分の足で歩き、会話ができるようになったケースもある。高齢者の身体機能は私たちが思っている以上に蘇る可能性がある。

超高齢社会の中、私たちが抱える漠然とした不安、その問題と解決策をこれから本会とともに見つめていく。
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