シマノ鈴鹿国際ロードは愛三工業の盛一大が優勝 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

シマノ鈴鹿国際ロードは愛三工業の盛一大が優勝

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 第25回シマノ鈴鹿国際ロードレースが8月31日に三重県・鈴鹿サーキットで開催され、愛三工業の盛一大が優勝した。以下は主催するシマノからのレポート。

 シマノ主催の国内最大規模となるロードレースイベント「第25回シマノ鈴鹿ロードレース」が、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。初心者クラスから上級クラスまで、過去最高の13,000人がエントリー。今年は25周年記念大会ということもあり、例年以上に多くのイベントが催され、参加者の方々も多く非常に盛り上がる大会となりました。その中で最高峰クラスとなる「シマノ鈴鹿国際ロード」に国内外の強豪選手が出場しました。

 シマノチームは欧州メンバー4名と中国人2名も来日して必勝体制です。ホストチームとしてこのレースに勝つことは絶対条件。前日のミーティングでは、日本人メンバーが勝ちにいくのではなくて、より確実に勝利をつかむために、先日までベネルクス地域で行われていた「エネコツアー」でボーネンを相手に強力なスプリントを見せた、ケニーバンヒュンメルで優勝を狙う作戦が話し合われました。
 ツール・ド・フランスの平坦ステージで見られるような、高速で集団を支配して逃げを容認しないお馴染みの戦い方を選択します。

 強い日差しのなか、14時40分にレースがスタートすると、早速スキル・シマノの日本人メンバーが集団の前方に位置し、繰り返されるアタックに反応していきます。高速レースで、前で展開し続けることはかなりの消耗を覚悟しなくてはいけません。積極的に仕掛けてくるのは、前日のチームTTで圧倒的なタイムを叩き出した愛三工業勢や、今年で引退を表明しているマトリックスの三船選手、同じくベテランのNIPPOの真鍋選手など。
 しかし、強力なメンバーを推するスキル・シマノ勢のコントロールに、逃げらしい逃げはほとんどど決まらぬままレース終盤に差し掛かります。ゴールが近づいてくると、それまでアタックを仕掛けていた各チームも徐々にスプリントの準備を開始し、ラスト周回に入ったところで、スピード系の選手を多くそろえたマトリックス勢が集団の前方に上がります。
 それに合わせるように、北京五輪のポイントレースで8位入賞の快挙を成し遂げた飯島選手率いるアンカー勢も、マトリックストレインの後ろにまわりました。
 スキル・シマノ勢は最後のフォーメーションを、カーバス、鈴木、バンヒュンメルという順番で決めていましたが、他のメンバーは前半から続けたコントロールの消耗で若干下がってしまいます。
 残り2kmをきって、カーバスもポジションを上げてアンカートレインの横に並びますが、この時不運にもアンカーの選手同士が接触して落車が発生。アウト側にいた多くの選手がコースアウトし、カーバスと鈴木選手は完全にコース外にはじき飛ばされてしまいました。
 バンヒュンメルもダートに逃げますが、なんとか復帰し加速して先頭を追っていきます。そして、落車の影響で少なくなった先頭集団でスプリントが開始され、残り200mほどで愛三工業の盛選手が一気にコースを左に変えて加速。そこにバンヒュンメルもなんとか追いつきますが並ぶことはできずに失速、そのまま盛選手がいいスピードを維持して優勝を飾りました。2位にはマトリックスの若い涌本選手が入り、バンヒュンメルは結局3位。

 優勝しなければいけないレースでチームは終始いいレースをみせましたが、最終局面でエーススプリンターを守りきれずに勝利を逸してしまいました。メインイベントのレースを優勝で飾れなかったのは非常に残念でしたが、それでも、多くの参加者の方々に色々な場面で声をかけていただき、選手たちもいつもと違ったイベント型レースを楽しんで終えられたようです。
 今後は、7日にJツアー第8戦の実業団対抗ロードが岩手で開催され、その後、9月11~15日の日程でいよいよ「ツール・ド・北海道」が開幕します。
 また、ドイツでは最高峰カテゴリーのプロツアーレース、「ドイツツアー」が開催されていて、こちらでは土井選手や別府選手の日本勢がいい走りをみせています。
 シーズンも残り3カ月ほどとなってきましたが、後半戦もチーム一丸となってがんばって参りますので応援よろしくお願いします。

◆第25回シマノ鈴鹿国際ロードレース
1 盛 一大 (AISAN Racing Team) 1:15:38.17  46.18 km/h
2 涌本 正樹 (マトリックスパワータグ・コラテック) +0s
3 Kenny van Hummel (Skil-Shimano)
4 山本 雅道 (TEAM BRIDGESTONE ANCHOR)
5 辻 善光 (マトリックスパワータグ・コラテック)
6 Stefan Vreugdehil (Van Vliet / EBH)
7 野寺 秀徳 (Skil-Shimano)
8 品川 真寛 (AISAN Racing Team)
9 藤岡 徹也 (Team COLNAGO)
10 三船 雅彦 (マトリックスパワータグ・コラテック)
13 David Deroo (Skil-Shimano)
23 金 龍 (Skil-Shimano)
55 阿部 良之 (Skil-Shimano) +35s
60 廣瀬 佳正 (Skil-Shimano) +43s
63 Fabian Bacquet (Skil-Shimano) +52s
64 Roy Curvers (Skil-Shimano) +55s
68 計 成 (Skil-Shimano) +1m04s
80 鈴木 真理 (Skil-Shimano) +1m17s
81 狩野 智也 (Skil-Shimano) +1m30s
105 飯野 嘉則 (Skil-Shimano) +4m33s
《編集部》
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