
卓球の世界一を決める「ITTF世界卓球選手権ファイナルズ・ドーハ大会(個人戦)」が行われ、女子シングルスで世界ランキング9位の伊藤美誠(スターツ)は銅メダルを獲得した。
自身初となる世界卓球のシングルスでメダルを獲得した24歳に対して、中国メディアも賛辞を贈りその活躍を称えている。
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■“日本対中国”の8強で唯一の勝ち上がり
伊藤は1回戦から尻上がりに調子を上げると、準々決勝では世界ランキング4位の王芸迪(中国)と対峙し、巧みな技術や戦術を駆使して4-1で快勝。全試合が日本対中国となった8強の戦いで日本勢では唯一勝ち上がった。24日の準決勝では孫穎莎(中国)に完敗したものの、これまで阻まれてきたベスト8の壁を突破して、表彰台に上ることになった。
そんな伊藤に対して中国メディアの『捜狐』は「ミマ・イトウが世界選手権で銅メダルを獲得。日中競争に注目が集まる」と見出しを打ち記事を掲載。悲願のメダルを勝ち取った日本の24歳の今大会を振り返っている。
記事内では「これはミマ・イトウのキャリアにおいて重要な節目で特筆に値する」と評価。中国勢相手に輝きを放った姿に「彼女は再び自身の強さを証明し、激しい争いの卓球界の中で確固たる地位を築いた。長年の努力が報われ、この瞬間に彼女の流した涙はキャリアを肯定することになった」と苦しい時期も乗り越えての復調に賛辞を贈っている。
伊藤はこれで2017年の平野美宇(木下グループ)、23年の早田ひな(日本生命)に続く形で世界卓球のシングルスでメダルを勝ち取った。日本の女子卓球をけん引してきた24歳が充実のパフォーマンスでそのキャリアに新たな勲章を加えた。
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