
国際卓球連盟(ITTF)が22日に発表した最新の世界ランキングで、1位から5位までを独占したのが中国勢。その後に6位から9位に入るのが日本勢で、近年の女子卓球は2カ国による争いが熱を帯びている。
来月にはカタールで「世界卓球 個人戦」も控えるなか、今の女子卓球界をけん引する両国のライバル関係には注目が集まっている。
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■黄金世代と若手が融合
発表された直近の女子シングルスの世界ランキングでは、1位の孫穎莎を筆頭に王曼昱、陳幸同、王芸迪、蒯曼と中国勢が並ぶ。蒯曼を除く4選手は世界卓球のシングルスのメンバーに名を連ねており、これらの選手たちが世界の卓球シーンをリードする。
その次を窺うのが日本勢で、同6位の張本美和(木下グループ)、同7位の早田ひな(日本生命)を筆頭に、大藤沙月(ミキハウス)、伊藤美誠(スターツ)がその後に続く。これまで卓球界の中心を担ってきた早田、伊藤に16歳の張本美、20歳の大藤が加わったことで選手層は厚みを増した。
中国メディア『捜狐』も上位シードを占めることが予想される世界卓球の女子シングルスで、両国がぶつかり合う可能性を指摘しており、「女子シングルスの準々決勝の4試合がすべて中国と日本による対戦の可能性がある」と言及。上位進出をかけて日中対決が繰り広げられると見ている。
日本勢では張本美が昨年10月の「ITTFアジア卓球選手権」の団体戦決勝で王芸迪、孫穎莎を下し、50年ぶりの中国撃破での金メダルに貢献。また現エースの早田も、2023年の世界卓球個人戦や同年の「第19回アジア競技大会」で、王芸迪を倒してメダルを獲得するなど、中心選手が国際大会で中国勢に肉薄する姿が目立つ。日本選手がこれまでの勢力図を塗り替える可能性もある。
これまでの卓球界に君臨してきた中国勢に続く形で世界トップの選手を輩出している日本女子。来月には世界卓球での直接対決も予想されるなか、ライバル2カ国が繰り広げる戦いには引き続き注目が集まる。
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