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21日に韓国・ソウルで行われたパドレス戦に先発したドジャースの山本由伸投手。メジャー初登板は1回43球4安打5失点で負け投手となったが、ドジャース専門メディア『ドジャー・インサイダー』は「山本のデビューは理想的ではなかったが、異常なわけではない」と題して記事を公開。大乱調にも慌てた様子はなかった。
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■立ち上がりから制球乱れる
メジャーの洗礼を浴びた山本は試合後、「立ち上がりからコントロールが定まらず、ピンチを広げてしまった。試合に負けた悔しさは大きいし、責任も感じている」と振り返った。
12年総額3億2500万ドルという投手史上最高契約を結んでいるだけに、いきなりの背信に対して米メディアも「実力に疑念が生じた」とする厳しい論調が目立った。
そんな中、『ドジャー・インサイダー』は「ヤマモトのデビューは理想的ではなかったが、異常なわけではない」と擁護。昨季の場合、先発としてメジャーデビューを果たした投手は49人おり、そのうち14人は初登板で5失点以上(12人は自責点も5以上)を喫しているとして、山本の5失点もさほど珍しいことではないとした。
もちろん、それぞれ投げたイニングが違うため単純比較はできないが、同メディアは山本の1回KOにも平静を保っていた。
■女房役「学んで前に進む」
2012年4月9日(日本時間10日)にマリナーズ相手にメジャーデビューしたダルビッシュ有投手(当時レンジャーズ)も初回から大荒れ。打者10人に42球を投げて4安打3四球で4失点を許した。
しかし、そのメジャー1年目でア・リーグ新人王投票3位となり、現在までにオールスターゲームに5回選出され、サイ・ヤング賞投票では次点が2回とメジャーを代表する投手となった。
ダルビッシュも経験したメジャーの洗礼。その後の立ち直りを思えば、山本が今後巻き返すことは十分可能。この日バッテリーを組んだウィル・スミス捕手は「(キャンプなどで)私はヤマモトのもっと鋭い投球を見てきた」と話し、本調子でなかったことを認めた。
その上で「もちろんデビュー戦だったし、もう少し良い結果が欲しかった。でも、ここから学んで前に進んで行く。今季の彼には多くを期待しているよ」と話した。
米国に戻り、再調整を開始する山本。次回登板に注目が集まっている。
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文●SPREAD編集部