早田ひな、日本のエースが語っていた“中国の壁”「もう一皮二皮むけないと」 パリ五輪金&世界トップ3入りへ勝負の2024年 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

早田ひな、日本のエースが語っていた“中国の壁”「もう一皮二皮むけないと」 パリ五輪金&世界トップ3入りへ勝負の2024年

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早田ひな、日本のエースが語っていた“中国の壁”「もう一皮二皮むけないと」 パリ五輪金&世界トップ3入りへ勝負の2024年
  • 早田ひな、日本のエースが語っていた“中国の壁”「もう一皮二皮むけないと」 パリ五輪金&世界トップ3入りへ勝負の2024年

世界ランキング5位の早田ひなは、カタールで行われた「WTTスターコンテンダードーハ」に出場し、シングルスの準々決勝で同1位の孫穎莎と対戦。フルゲームにもつれ込む激闘を演じたが、2-3で敗れ、世界女王撃破はならなかった。

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■飛躍の年を過ごした2023年

早田にとって飛躍の年となった2023年。5月の世界卓球では銅メダル、9月から行われたアジア競技大会では銀メダルを獲得。世界ランキングも自己最高の4位まで上昇させ、パリ五輪の選考レースでも独走態勢を築くなど、日本の新たなエースとしての地位を不動のものとした。

武器であるリーチの長さを活かした強烈なフォアドライブに加え、台上での細かなコースの打ち分けやサービスでも強さを発揮。強靭なメンタルも備え、選手としての完成度を高めた早田に求められているのが、中国トップ勢相手の勝利である。

12日に打ち合いを演じた孫穎莎や、12月の「WTT女子ファイナルズ」で対戦した東京五輪金の陳夢(現世界ランキング4位)、11月の「WTTチャンピオンズ フランクフルト」の準決勝で戦った王曼昱(同3位)などは、今年開催されるパリ五輪でも対戦が予想される相手。本大会までに互角以上の戦いを重ねられるかはカギとなる。

■「このままでは五輪金は厳しい」

早田は11月に行われた第6回選考会の際に、「孫穎莎選手や陳夢選手とやるより現実を突きつけられた」と王曼昱との対戦で抱いた思いを明かした。さらに、「このままじゃ世界一にはなれない。もう一皮二皮むけないと五輪の金はもちろん間に合わないし、自分の卓球人生で金メダルを獲ったり世界ランキング1位になることは厳しい」と、より高いレベルを求めるなかで危機感を募らせた。

また、名古屋での陳夢戦後には「1、2本の差というより、ラリーをやっている1球の差で負けてしまった」と言及。各大会で上位を独占する中国勢を相手にした戦いでは局面での1球が命取りとなると分析していた。

長年顔として支えてきた石川佳純が昨年現役生活に別れを告げた。選手としてピークを迎えた早田には、新たな精神的支柱としての役割も期待される。連覇を狙う全日本選手権も控えるなか、ここからの数カ月での積み重ねは自身初の大舞台へ向けて今後を左右する。

日本のエースに成長した早田がさらなる高みへ向けて挑む2024年。金メダル獲得や世界ランキング最高位を更新してのトップ3入りなど、パリ五輪イヤーでどのような飛躍を見せるのか。

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文●井本佳孝(SPREAD編集部)

《SPREAD》
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