最終日に見せた今平周吾の決定力 勝負の分かれ目は7番と9番の“パッティング” | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

最終日に見せた今平周吾の決定力 勝負の分かれ目は7番と9番の“パッティング”

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最終日に見せた今平周吾の決定力 勝負の分かれ目は7番と9番の“パッティング”
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男子ゴルフツアー第23戦「三井住友VISA太平洋マスターズ」(静岡県/太平洋クラブ御殿場コース/7,262ヤード、パー70)は12日、第4ラウンドが行われ、単独首位でスタートした今平周吾が逃げ切り。開幕戦以来となる今季2勝目を挙げた。

17番パー3で2位の吉田泰基に1打差まで追いつかれるシーンもあったが、前半のリードを守りきり、優勝賞金4,000万円を獲得。賞金ランキングも一気に3位まで上げ、賞金王争いに名乗りを上げた。

今週の今平は、ヤマハとコブラのスプーンを2本入れるクラブセッティングを生かしたマネジメントが注目されたが、優勝を決定づけたのは今大会絶好調だったパッティングにあった。

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■勝負所で決めるパッティング

今大会の今平は、持ち前のショット力とパットが上手く噛み合った。

今平は第3ラウンド終了時点でボギーは2つのみと、他の選手がスコアを崩す難しいコンディションの中で、鉄壁とも言えるプレーを続けた。

今平の今大会のスタッツを見ると、ドライバーを抜いていることもありドライビングディスタンスは4日間を通して271.63ヤード(47位)。飛距離でのアドバンテージは少なかった。しかし、その分しっかりとボールをコントロールさせ、セカンドショット以降に繋げるシーンが多かった。パーオン率をみても75.000%(4位タイ)と安定しており、元々武器にしているショット力を発揮していたことがわかる。

ただそれ以上にパッティングが冴えわたった。

特に印象的なのは、最終ラウンドの7番パー3で決めてみせた20メートルほどの超ロングパットだろう。

7番では、同組の吉田と杉山知靖がピン2~3メートルほどにつけるスーパーショットを見せるなか、今平のボールはピンから20メートルほどの地点へ。追う2人が楽にバーディを奪える状況で、今平の打ったボールはラインに乗りジャストタッチでカップの中へ。吉田と杉山もバーディを決めたが、チャンスの場面で差を縮められなかった。

また今平の7番のバーディが、追う吉田に大きなプレッシャーを与えた可能性も高い。

9番では今平のセカンドショットがフライヤーしてしまい、グリーン右サイドのラフへ。ギャラリーのブルーシートの下にボールが潜ったため、救済を受けドロップしたが、左足下がりの難しいアプローチが残った。今平はそのアプローチを寄せることができず、この日初のボギー。一方で吉田はパーオンに成功し、ピン奥約4~5メートルほどにつけていた。ここで吉田がバーディを決めれば今平に追いつく場面であったが、このパッティングは打ち損じたのかカップの右を抜けてしまった。

もし吉田がこのバーディを決めていたら逆転優勝もあっただろう。しかし、今回は今平の勝負強さに軍配が上がった。

今平はこの優勝で賞金ランキング3位に浮上。賞金ランキング首位の中島啓太との差も3,448万273円とまだまだ逆転は可能だ。自身3度目の賞金王に向け、今回の優勝で勢いをつけたいところだ。

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(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)

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