【MLB】「試合時間23分短縮」大谷翔平は投球間隔が“5秒以上”も……ピッチクロック導入の影響を振り返る | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【MLB】「試合時間23分短縮」大谷翔平は投球間隔が“5秒以上”も……ピッチクロック導入の影響を振り返る

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【MLB】「試合時間23分短縮」大谷翔平は投球間隔が“5秒以上”も……ピッチクロック導入の影響を振り返る
  • 【MLB】「試合時間23分短縮」大谷翔平は投球間隔が“5秒以上”も……ピッチクロック導入の影響を振り返る

「ピッチクロック」はマイナーリーグでの試験運用を経て、今季からMLBで正式採用されたルール。

もっとも影響を受けたのは投手。走者なしで15秒以内、ありの場合は20秒以内に投球しなければならない。試合時間が長いベースボールの人気回復策のひとつとして導入され、レギュラーシーズンの試合時間が23分短縮した。

開幕前は賛否両論だったが、ふたを開けてみると、試合展開がスピーディーになり選手にもファンにも“概ね好評”といったところだ。

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■故障者が増加した根拠は見つからず

米データサイト『Baseball Reference』によると、今季MLBの平均試合時間は2時間42分。昨季の3時間5分に比べ、23分の短縮が実現した。日本の社会人野球でも導入が始まり、韓国プロ野球も来季から運用を開始する。将来的にWBCのルールに適用される可能性が高く、世界基準となれば日本のプロ野球も避けては通れないだろう。

ロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平も、昨季に比べ投球間隔が短くなった。走者なしでは平均15.7秒から10.6秒へ、ありの場面では20.6秒から13.3秒まで大幅に短縮。豊富な球種を持つため、「ピッチコム(投手捕手間のサイン伝達用機器)」で自らサインを送りタイムロスを減らすなど、負担を強いられていた点も見逃せない。一部ファンからは、2度目の靭帯損傷に結び付けて、その存在を疑問視する声も挙がっている。

しかし、MLB公式サイトのアンソニー・カストロビンス記者が9月下旬に公開した記事にもあるが、現時点では導入により「故障者が増加した」という明確な根拠は見つかっていない。ピッチクロック導入直後に比べ、シーズン終盤はルール違反者も減少しており、選手たちも着実に適応を見せたようだ。

今季は大谷を始め、ジェイコブ・デグロムサンディ・アルカンタラなど、球界を代表する投手が次々とトミー・ジョン手術を強いられたため印象に残りがちだが、ピッチクロックの是非を問うには時期尚早でもある。ベースボールの魅力を損なうことがないよう、今後の柔軟な運用に期待したい。

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文●有賀博之(SPREAD編集部)

《SPREAD》
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