RIZIN初の北海道大会「RIZIN.43（ライジン43）」が24日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われ第13試合「クレベル・コイケ vs. 鈴木千裕」は、クレベル・コイケが1ラウンドで一本勝ち。ルールに則り、新王者の誕生はならず、王座は空位のままとなった。
◆【実際の映像】これぞ“柔術界の鬼神” クレベルが鈴木千裕を圧倒、打撃を防ごうと上げた腕からアームバーを極めてタップアウト奪取
■「すぐにタイトルマッチお願いします」
前日計量でクレベルが400ｇの体重超過によりベルトを剥奪され、王座空位のなか開催されたフェザー級タイトルマッチ。
400ｇの体重超過で王座を失ったクレベル・コイケ（左）と「俺たち全力で戦いましょう、世間がなんて言っても俺がOKって言ってるんで」と激励した鈴木千裕（C）RIZIN FF
クレベル勝利、または判定で引き分けた場合は、ノーコンテスト。試合は超過体重が0.50g以下のため、クレベルに20％（イエローカード）の減点を課した上で行われた。
第1ラウンド、鈴木は圧力を掛けながら積極的に攻めるがクレベルにミドルキックを取られると、シングルレッグからグラウンドに引きずり込まれた。ここからは終始クレベルが圧倒。アップポジションを奪うとヒジや鉄槌を振り降ろし、最後は打撃を防ごうと上げた腕をとりアームバーを極めタップアウトを奪った。鈴木に何もさせずにクレベルが完勝し一本勝ちするも、体重超過のルールに則りノーコンテスト（無効試合）となった。現在、RIZINフェザー級の王座は空位となっている。
試合後のマイクでクレベルは、「昨日はすみませんでした。昨日はすごく恥ずかしかった。でも今日は別の日。自分の気持を強く持つことが大切。やりたいことを信じて続けることが大事です。なので、みなさんも病気などの困難に立ち向かったときに信じてください。道は開けていくので」と訴えかけ、「榊原さん、一つお願い。すぐにタイトルマッチお願いします。来月の超RIZIN、誰でも相手します」と王者決定戦への出場を懇願した。最後は、会場と一丸となり、お決まりの「1、2、3、ポペガ―！」で締めた。
試合後、リング上で互いの健闘を称え合った両者。リングを降りた鈴木は声を上げて大号泣。床に崩れ落ち、両拳を床に打ち付けて悔しさを全身で表した。
400gの体重超過でベルトを失ったクレベル・コイケ（C）RIZIN FF
クレベルは昨年大晦日に現・Bellator同級王者のパトリシオ・ピットブル（ブラジル）に判定負けするまで、前王者・牛久絢太郎、朝倉未来ら強敵を下して6連勝。フィニッシュ率は驚異の100％をマークしている。
一方の鈴木は2021年9月にRIZINデビュー。MMA初参戦となった昇侍戦では1ラウンド20秒でTKO負けを喫したものの、その後は元K-1の平本蓮、“足関十段”今成正和ら難敵を制し5連勝を挙げていた。
大手ブックメーカー「Bet365」は、クレベル勝利に「1.28」、鈴木勝利に「3.65」のオッズを設定。両者には圧倒的な実力差があるという見解を示していたが、実際の試合でもその実力をアピールしたかたちだ。
昨年10月23日の牛久 vs. クレベル戦以来、およそ9カ月ぶりのフェザー級タイトルマッチで、新王者の誕生はならなかった。フェザー級王座は空位のままとなるが、王座決定戦の行方にも注目が集まる。
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文●SPREAD編集部
Kleber Koike's strength remains eternal!
[ #RIZIN43 | @FiteTV | PPV link in bio ] pic.twitter.com/5NYGGyx3Hc— RIZIN FF English (@rizin_English) June 24, 2023
